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将棋駒作家のつぶやき

角落ち上手戦記 ~その3 下手二枚落ち定跡風~

2019年05月16日 | 対局日誌
●第8図までの指し手
▲2六飛
△5六歩
▲2四歩
△同 歩
▲同 飛

遅れ馳せと思いながらも下手は2筋の歩交換に成功、
しかも十字飛車が決まり一本取った気でいると思います。
しかし、、、、

●第9図までの指し手
△5三金上
▲2三歩
△2二歩
▲同歩成
△同 銀
▲5六銀
△5五歩
▲4七銀
△2三歩
▲2六飛
△4五金

十字飛車に対する△5三金上は、上手苦心の一着に見えるでしょうね。
その心理が前のめり気味の▲2三歩に現れています。
△2二歩から一連の手順は手筋です。
上手が巧みに先手を取り、△4五金で一歩得を果たしました。
歩1枚を1点としますと、上手+1点、下手-1点で出入り2点の差がつきます。
序盤は特に駒の損得が大きく影響します。
これで角1枚ではなく銀1枚程度までハンディが縮んでいると思います。
しかも△4五歩は下手が序盤早々に伸ばした歩で、
先ほど解説した通り上手が下手の指し手を咎めた格好になっており
心理的なダメージも少なくないでしょう。
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