29.11.24 礼 NO.1718
日本古来の武道は礼に始まり礼に終わる。 どんなに憎い相手だって・どんなに激しい戦
いを演じたってです。 どんなに強い選手だっていつかは負ける日が来ます。 戦いは時
の運ということもある。
だから敗者の心中を慮って戦いに勝ってもガッツポーズなどしないものです。
そういうことは相手にとって失礼だし、観客に対しても非礼でもあります。
でも、最近は多くの競技で勝者が恥じらいもなくガッツポーズをし、大きく飛び上がって大袈
裟な喜びを表しています。 武道の端くれを嗜んだ者としてはいささか不満です。
商売だってそうでしょう。 儲かったからと言って大袈裟に喜ぶ人はいつか泣きを見ることに
なる。 高級外車を乗り回したり・大きくてド派手な自社ビルをこれ見よがしに建てたり・中に
はヨットなんか買って顧客に見せびらかしているような人もいる。
満つれば欠けるは世の習い、落ち目になったら人に笑われるだけ。