R 05.03.01 先 生 7 NO.3712
U先生は司法書士です。 司法書士という仕事は、不動産市況が盛況だったころは、結構いい仕事でかなりの収
入があったと思われる。 だから要領のいい人はビルを建てた。 ところがU先生は要領がよくない。
自分が取引する不動産は、念のために必ず現地確認をする、石橋を叩いて渡るひとだった。
そんなことは誰もしない堅物でお金儲けがうまくない先生だった。
ところで、成年後見制度ができていち早く、これは時代の要請に沿った制度であると考えて登記の仕事をほとんど
止めて、成年後見に主軸を移された。 これだって、まじめにやれば儲かる仕事ではない。 でも、人の財産
を管理するのだから信用が第一。
わたしは不動産登記に関しては、能率を考えてほかの先生に依頼していたが、自分の成年後見(任意後見契約)に
ついては、この先生なら間違いないと信じて、この堅物先生に依頼することにした。