2022年2月…この頃はオミクロン株…大流行…
またまた「マンボー」とか言い出して…3週間以上…
「マンボー」では、全然新規感染者数が減らず…効果がないことテキメンなのに…さらに「マンボー」を延長しようとしてた頃…
まあ、私達庶民は「シンボー」(辛抱)だった頃…もちろん、私も休日なんぞ、雷様のよーに「ゴロゴロ」してたんですが…
豊橋HOUSE of CRAZYで
友部正人さんのソロライブが延期や中止になることなく…開催されるとの情報が…
もう…これは聴きに行かなくっちゃ!!
そんな「ガンボー(願望)」が…
歳を重ねることによって…
…今まで振り向きもしなかったものがよく見える…
…感動の対象が移り変わる…
30代までは聴こうともしてなかったのに40代から急に聴き始めた友部正人さんの歌
40代になってから、友部正人さんの「唄」の世界に惹きこまれて
しまったのよ!
もう歌うスタイルは、まさに詩人そのもので
比喩法などで…イメージなどは聴き手に任せられる曲が多く…
曲から浮かび上がる心象風景を浮かべては
共感してみたり、ときにはエーッと驚愕してみたり…
そんな歌があるかと思えば
思いのたけを吐き出すように…
熱情的にストレートに歌い上げる歌もあって
その多角的な友部さんの唄に翻弄されちゃうのよ!!
聴けば聴くほどに…
振り返れば聴いていなかった20代、30代がもったいなくて…もったいなくて…
その頃、聴いていなかった分を取り返すために??
東海地方に友部さんがライブをしにくるなら絶対行きたいと思ってる私
これは二重マスクで駆けつけるしかない!!…笑
2022年、初の豊橋へ…
で、2022年、初の豊橋HOUSE of CRAZYへ…
商店街は、役所広司さん推し???
「ヤクション??」もとい「ハクション」とクシャミが出ないよう…しっかりと感染対策をしなくちゃね…
さてさて豊橋HOUSE of CRAZY
いつもの友部正人さんのライブにしてはコロナが影響してか、お客さんが少なめでしたが…逆にその分、ソーシャルディスタンスは完璧…笑…心から出かけてよかった…と思えた友部正人さんのライブだったのでした…
新曲から、あの懐かしい曲まで2時間、「マンボー」で規制のかかった夜、8時閉店のぎりぎりまで、たっぷりと歌を届けてくれた友部正人さん!!
いやあ、もう感動モノでした…
ではでは、早速、そんな豊橋HOUSE of CRAZYでの
2022年、初、友部正人さんのライブレポをばだらだらと…
こんばんは、と一言挨拶した後
まずは、
「さくらんぼ」
から
ミディアムテンポのこの曲…
詩人だな…って心から思う
繰り出される言葉に耳を傾けていると
伝わってくるのは…諸行無常…
月日は流れていく…
その諸行無常…のような感じを…
実に軽やかに歌っている…
♪話はもとには戻らない~
歌のラスト
サビのフレーズは
♪さくらんぼを口に入れたって 話はもとには戻らない~
「1曲目は「3KINGS」の曲」と紹介した後には
昨日からの雪の中、そしてコロナ禍の中、ありがとう!そして、ごゆっくりと…と客席に声を掛け
「コロナ禍の中で、ずっと「3KINGS」のようなバンドのようなライブができていないので、忘れてしまわないように「3KINGS」の歌をもう1曲歌ってみよう」と
「スカーフ」
♪大事にしまってある普段の笑顔 それがふとお湯のように沸いたんだ ぼくのまなざしが君の火を止めた お湯は冷めてまた水になる~
しっとりと優しくつま弾く
友部正人さんのギターの響き…そして歌
実に癒されるメロディーにのせて
何気ない日常にあるときめきを…このように表現される友部さん
温かいミディアムテンポの曲調の中で歌われる歌からは、愛が感じられ、耳を傾ければ、それはそれは友部さんの世界観に惹きこまれて、実に心地がいいのよ
前半は「3KINGS」の曲とか割と古い曲を…後半はコロナ禍で新しい曲がいっぱいできたので、そういった曲をと語って
次の曲は
「つばめ」
♪君はつばめ
二十一世紀に舞い降りてきたつばめ
ぼくが見上げていた二十世紀の空には
まだ飛んで来なかった
君はつばめ
世界最速のつばめ
世界の果てで待つ人たちに
アイスクリームの電報を届けなさい
君はつばめ
つばめになった娘
人類の持つ境界線を越えるために
手を翼に変えた娘~
散文詩のような歌の世界…もう行間にたっぷり想いが込められていそうで…
さまざまな日常で感じたことを全てツバメに喩えて…
そんな友部さんの歌の世界観を代表するような1曲…
比喩法など駆使して、まさに詩人そのもので
曲から浮かび上がる心象風景を浮かべては
共感してみたり、ときにはエーッと驚愕してみたり…
まさにこれが実に心地よい、友部正人さんの醸し出す世界観
去年の11月~12月にかけて、バンバンバザールと一緒に演奏してたんですけど、そのときに必ずやってた曲と
「待ちあわせ」
この曲、バンバンバザールのライブで、もう耳なじみの1曲
♪昔ながらの待ち合わせ場所 泉と小さな銅像のある所
いろんな長さの離ればなれが 時間をゼロに戻す所
朝一緒にいた人と 夕方ここで また待ち合わせ
海の向こうの友達と 今夜は7年振りの待ち合わせ~
♪いろんな長さの離ればなれが 時間をゼロに戻す所~
などなど実に詩的な表現…に包まれて浮かび上がる心象風景の懐かしさ
昔は携帯電話なんてなかったから、こうやって待ち合わせしてたんだよな…30分待たされ、遅れた方が「ごめん!ごめん!」って謝っているのはよく見かける光景だったような…
あきらかにその頃より便利になったけど、逆になにか「ゆとり」というか「ゆったりした時間」というか、なにかしらそんなものを失ってしまったような思いで、友部さんが歌われる歌詞に耳を傾ける…
ああ、あんなふうに待ち合わせした、あの頃…
懐かしいな…と気持ちがウン十年前に遡って…なんだか若返ったような気分…
歌い終えて、友部正人さん、改めてご挨拶
「今日はコロナの感染が広がっている中きてくれてありがとう…静かですね…よくきてくれましたね」と客席に声をかけつつ
「あんまり前にこなくてもいいですよ…笑…心配だったら、後ろの方にいて踊っていただいても…笑」
と客席を和ませながら
「なんかマスクしててもワクチンを打ってても感染するときは感染するみたい…1月29日、30日とリクオとの6人編成の「リクオバンド」と僕がゲストで、他にはギタリストの花田裕之さんとかもゲストで、横浜のサムズアップで2日間のライブを予定していたけれど、みんなマスクをしてリハーサルしていたにもかかわらず、メンバーの一人が発熱して中止になったと…37度くらいの熱だったらしいけどもと」…そう語った後には
美しく優しいイントロから始まる
「水門」
♪ぼくは今、地平線に立っている ここには古い水門がひとつ あって
それが、夜が昼に 流れ込むのをせき止めている
だけどもう少しして日が沈み
夜の量が 今よりふえたら
水門はもう それ以上 夜をせき止めておくことは出来ないだろう~
幻想的な心象風景が広がる心に沁みる大好きな1曲
もう、この曲が聴けただけでも、豊橋までやってきた甲斐があるというもの…
私の感動は…「水門」のようにはいかず
その「感動」をせき止めておくことは出来なかった…
心象風景には、幻想的でありながら壮大な風景が広がる…
静かだけど力強さを感じるこの曲に
ただただ…
感動…
この一本のギターと
歌声で描かれた…
友部さんの世界を心から満喫…
歌が滲みる!沁みる!!
「水門」が何を比喩しているのかは、何度聴いても想像すらできないけど…
「ある日ぼくらはおいしそうなおかしを見つけた」
♪ある日僕らはおいしそうなお菓子をみつけた
ねぇ母さんこれ食べてもいいかい?
母さんはいつもダメだと言った
一年、二年、十年たったころ、僕らはいつの間にかお菓子の匂いになっていた~
友部さんが比喩する「お菓子」って何だろう…
「自由」だろうか…あるいは「お菓子」は「お歌詞」であり、歌の表現のことだろうか…
実に言葉の奥に何かが隠れていそうに感じる歌…「お菓子」と喩えているものの実体はわからないけれど…
歌の最後は♪ぼくらは今もお菓子を食べられないでいる~と〆られる…
どうやら、この曲を描いた時点では、友部さんは「お菓子」と喩えられているものを手には入れていないようで…
神奈川県の三崎町で「三崎ドーナツ」というドーナツやさんを奥さんがやっていて、その旦那さんが「かもめ児童合唱団」という小学生を主体とした合唱団を同級生と二人でやっていて 去年の春に「かもめ児童合唱団」から新しいアルバムが出て、その中に「どうして旅に出なかったんだ」とこの「ある日ぼくらはおいしそうなおかしを見つけた」の曲が収録されているそうな…それが最近YOU-TUBEで映像としてみれるようになって「かもめ児童合唱団」「ある日ぼくらはおいしそうなおかしを見つけた」と検索するとみられる…女優さんも参加してますけど、主体は「かもめ児童合唱団」だと…そう語って
「いじわるそうな女の子」
ライブで初めて聴いたように思えるこの曲、サウンドはどこか懐かしい
まあ「クレーン」というアルバムに収録されている曲だからCDで何度も聞いていた曲ではあるけれども…
歌のラストはこのように〆られる
♪すべては夢だというように
いじわるそうな女の子
何にも買わない何にも見ない
ただおみやげみたいにすわっている
ぼくに何かが言えたとしても
言えたことが言えただけ
君はいつのまにかいなくなり
時間になったとわかるだけ~
正直、一つ一つの言葉はわかるけど…具体的には何を語っているのかわからない…
歌詞から繰り出される言葉の答えが簡単にみつからない…でも全体の雰囲気としては、漠然としたものとして、伝わってくるというか共感できるというか…
そんな、なんとも摩訶不思議な友部さんの歌の世界に浸って、その心地よさと言ったら
この日、お酒が「マンボー」のせいで呑めなくても、心底、歌に酔いしれる!!
「銀座線をさがして」
変わりゆく渋谷駅…渋谷の街を歌った歌
街が変わっていく…それは便利になっていくことは間違いないんだろうけど街が変わるということは、その場所に刻まれてきた思い出も消え去るようで
どっぷり昭和に生きてきた私ですので…昭和のものがどんどん消えていくのは、どこかものさびしい…そんな街の光景を重ね合わせながら…そんな名古屋地区の街の光景を重ね合わせながら…そー言えば、今池の街もどんどん変わっていってるんだよな…
御贔屓にしていたお店がなくなったり…
昭和のものがどんどんなくなっていく…なんかその寂しさと重ね合わせながら聴いていれば…じわじわっと心に沁みてくる…
もっとこのまま歌いたい感じでしたけど、豊橋HOUSE of CRAZYの松崎さんに「換気した方がいいですかね…」と声をかけ
「5分くらい換気しますか…今日はあまりお客さんが来ないと思って、たくさんCDをもってきた」と笑わせて
第一部が終了
休憩を挟んで…このブログも一日挟んで
第二部へと…続く…