猫五郎の写真日記

なんか、写真よりも文章がメインになってます。しかも、くどい。要改善。でもなかなかねぇ。

2018/11/14〜11/17 EQ6proで月撮影 ベランダ族デビュー

2018-11-18 20:49:38 | 天体望遠鏡

マイホームを入手して、何が違うって、赤道儀を放置しても誰にも何も言われない、言われる筋合いがない、ということです。
アパートの共用スペースで望遠鏡を展開してたときは、やはり他人の迷惑にならないように気を使いますし、その場所を「使わせてもらってます」感が強かった。
人目も気にした。
けど、マイホームであれば、誰彼に何かを言われる筋合いはない。
気兼ねなくできます。

ただ、道路に面した駐車場に展開しての放置はしかねる。
盗まれるかどうかは知りませんが、子供たちにいじられそう。

そこでベランダ。
空は南から西南西くらいまでの視野しかありませんが、とりあえず、放置しておける。

その上、こんな印を床に描き放題。
なんの印かって、点線は南北線です。



四角い印に三脚の足場を置き、、、




三脚をのせる。




実のところ、この作業、けっこう気を使います。
大まかには南北軸が合っていないといけないし、水平出しも最低限の精度を求めます。

地面に印をつけ、水平出しをしたときの脚の長さを固定したまま三脚を片付ければ、ここまでの作業がストレス・フリーになります。
気を使うのは、三脚の上に赤道儀+望遠鏡+撮影道具一式を組み上げ、赤道儀のバランスを取るところから、ということになります。

ベランダに隣接する部屋は普段使っていない部屋なので、望遠鏡・赤道儀一式を「窓際に」放置してあります。
「窓際に」というのがまた大きい。
今までは赤道儀、ウエイト、三脚、望遠鏡、バッテリー、カメラ、などなどを外に運んでから、スタートでした。
この運搬のステップがなくなるのは大きすぎる (^^)

これでEQ6を持ち出すハードルが大幅に低下しました。

空は限られますが、家からの主な観測対象が月であることを考えると、実は、大半をカバーできてしまうかもしれません。
というのも、平日は22時までの観測が限度でしょう。
帰宅後22時までに見える範囲の月って、6割弱が南から西南西に収まってしまいます。
満月の頃が撮影できなくなりますが、満月であれば明るいので、軽い経緯台を外に持ち出して撮影すれば良いという話もあります。

というわけで、早速平日に撮影してみました。
あまり天気に恵まれない日々が続いてましたが、4日間連続で撮影できました。

2018/11/14の月。
EOS 60Daですが、月撮影に限って言えば、等倍鑑賞でノイズが気になり出すのが、ISO 400からなんです。
できればISO 200程度で撮影したい。
月がこれくらい細いと、ISO 200では1/15秒程度の露出になります。
そうなると経緯台では厳しい。
赤道儀で撮影したい月齢なんです。
今までは赤道儀を持ち出すのにすごいエネルギーが必要だったので、妥協して経緯台でISOを上げての撮影でした。
やっと、赤道儀での撮影が叶いました。




この日は断じてシーイングの良い日ではありませんでした。
月の輪郭を見ると、大気の揺らぎが若干あったことがわかるかと思います。
それでも1/15秒露出の等倍がこの写りです (^^)




2018/11/15の月。
半月の「X」が見えます。
半月の明るさは、満月の1/10程度です。
撮影するならやはり赤道儀が欲しい。




2018/11/16の月。
薄雲越しだったので、ちょっと厳しい写り。




2018/11/17の月。
曇りの予報でしたが、夜19時過ぎまでいい空でした。




等倍でこんな感じ。(^^)

にしても、ピント合わせの楽なことよ!
経緯台でのピント合わせは、戦いなんです。

Nagamitsu 60maxiのフォーカサーはフェザータッチとは程遠い代物なので、経緯台でピント合わせをすると望遠鏡が揺れます。

焦点距離1200mmにAPS-Cのセンサーなので、1920mm相当の画角。
その画像を10倍に拡大してのピント合わせです。
ガクガクのゆらんゆらんのモニター映像でのピント合わせになります。
仕事疲れを抱えてやると、吐き気がしてくる作業なんです。
赤道儀だと、望遠鏡がしっかり固定されているので、楽チン、楽チン。
極楽ものです(^^)




今後、平日に月を撮影する機会が増えそうです。
これぞ、思い描いていた大人の私生活です。



2階の屋根の上に乗せるバルコニーの目星をつけました。
あとは、いつつけるか。
1年後?
コメント (2)
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オートガイドで苦労した話 (その1) Sky Explorer EQ6pro 分解整備

2018-11-18 17:31:27 | 天体望遠鏡

EQ6proでオートガイドを始めたのが2014年の7月です。
オートガイドしているつもりでしたが、どうにも星が丸く写らない。
 露出時間90秒で撮影して、成功率は30%といったところです。

これではノータッチガイドと大して変わらない歩留まりです。

「オートガイドって、期待したほどではないなぁ。」

などと思いつつも、仕事が忙しかったり、天気が思わしくなかったりで、撮影と撮影の間が数ヶ月開くことが当たり前の状況でした。
なかなか進歩できずにダラダラと4年が経過してしまいました。


 2019年3月現在、オートガイドで1,200秒露出ができるようになりました。
(まだ安定的ではないですが、ほぼ、できるようになりました)
今までオートガイドができなかった原因を振り返ってみると、以下のようなことが考えられます。

・パソコンのソフトウェアの問題
(ステラショット、目標天体導入機能は革新的ですが、オートガイド機能に問題がありそう。)

・パソコンのハードウェアの問題
(USBポートからシリアルコンバーターケーブル経由で出る電気信号の電圧が3.3V、EQ6が電気信号を受診するのに必要な電圧がたぶん5V)

・ケーブルやUSBハブ。
(EQ6でオートガイドにUSBハブを使う場合は、給電式を用いた方が無難。つまり、USBハブに給電するためのバッテリーが必要)

・ソフトウェアとガイドカメラの問題
(ステラショット とガイドカメラQHY5L-2は相性がよくない。Lodestarは問題ない?)

・(僕の認識間違いから)ガイドケーブルを接続していなかったという、笑えない素人ミスもありました。

・ガイド鏡の固定や、望遠鏡の整備の甘さ
(ネジの緩みなど)

・機材を実際に組み立てて、オートガイドさせることの練習不足。
(やはり何事も練習が大切。年に10回未満の実戦のみでは上達しない)

などなど


 しかし、僕が最初に疑ったのは、EQ6pro本体でした。

赤経軸の回転が渋いのが前から気になってました。
オートガイドの精度が悪いのは赤経軸の回転が渋いからでは?


EQ6proを分解して整備してみたい。
最初にそう思ったのが2年くらい前でしょうか。

でも、、、

じゃぁ、分解してみましょうか

と、簡単にいきませんでした。

EQ6proは僕が持っている唯一の赤道儀です。
これを分解するということは、その間、天体観測ができないことを意味します。
また、これを分解して、万が一にも元に戻せなかったら、赤道儀がなくなることを意味します。

慎重を期したい。

そのための条件の一つが、分解したまま放置できる部屋があることでした。
以前のアパートでは不可能でしたが、マイホームを購入したことで、それが可能になりました。

ネットで「EQ6pro」「分解」「整備」などと検索しました。

僕のEQ6も、開けてみると過去に分解されたような形跡が見受けられました。

EQ6proは、よくよく分解整備される赤道儀であるようです。

分解行程をしっかり調べてからスタートすることが望ましいのです。
が、バイクと違って、メーカーが整備マニュアルを公開しているわけではありません。

十分な情報が得られない。
見切り発車はある程度仕方がない。

万が一、元通りに組めなかった場合、新しい赤道儀を買うのか、それとも、メーカー修理に出すのか。。。
EQ6pro、新品で20万します。
メーカー修理だって何万かかるのか、また、どれくらいの期間がかかるのか、わかったものではありません。

分解整備に踏み切るまで数年かかってしまいました。


このたび、マイホームに移って、生活環境が激変し、なんとなく心も落ち着かず、深い考えもなく、踏み出してしまいました。

新しいことを始めるのって、計画性も大切ですけど、時には勢いも大事ですよね。


実は、分解したのが2018年10月で、これを書いている2019年03月末時点で、記憶が定かでないです。
できたら、詳細な写真を記録として撮りたかったのですが、手がグリースでベトベトになり、カメラを持つのが億劫でした。
また、慣れないことを計画性もなくやっているため、心に余裕がなく、大した写真を撮らずに終わりました。

盲目的に分解整備する、その恐怖たるや。。。


外しているのはウェイトシャフトです。
六角レンチで外せます。




外すとベアリングがみえます。



ベアリングを外す。
この作業は、ウェイトシャフトが水平になるような向きでやらないと、ウェイトシャフトが外れたと同時にベアリングが床に落ちます。。。
このベアリング、とてもしっかりした作りで重く、落ちると床に凹みができます。






外したウェイトシャフトと赤緯軸。
本当は、赤緯軸を外す前に、ウォームホイールとギアの噛み具合を調節するイモネジを緩めてから外した方が無難だったようですが、そんなことをつゆ知らぬ僕は、赤緯軸を無造作に外したのでした。




赤緯軸をもう少しだけ分解してみます。











お次は、赤経軸の取り外し。
極軸望遠鏡を覗(のぞ)く側です。



黒い部分を、コブラレンチとかホームベルトレンチという、開かない瓶のフタを回す時に使う道具で回します。



これを外さないと、赤経軸が外れない。





赤経軸を外す。






赤経軸を外したところ。
しかし、意外なほど単純な歯車構造ですね。
もっといっぱい歯車が詰まっているのかと思ってました。




基板。




基板を外すと、モーターが見えます。





赤経軸、赤緯軸のシャフトを紙やすりで磨きました。
記憶が定かでないですが、目の荒さは400、600、1000くらいの3種類で段階的に磨いたと思います。





その結果、赤経軸がものすごく滑らかな動きになりました。
「今までの渋さはなんだったんだ!」というくらい、クルンクルンです。

赤緯軸については若干滑らかになった程度でした。

再び組み上げた後に、ウォームホイールとギアの噛み具合の調整がちょっと面倒でした。
例の向かい合って対になったイモネジで調整します。
どちらから締めて、どちらを緩めて、とかあったような気がしますが、忘れました。
単純な構造なので、あまり難しいことを考えず、適当によさげなところに当たりをつけました。


 で、ステラショットのオートガイドができるように、、、ならなかったんです。

分解整備前と、後で、なにも変わらない。
ステラショット でエラーの出まくりです。
キャリブレーションもまともにできない。

というわけで、次に、

「これは基盤が壊れているに違いない」

と僕は思ったんですね。

EQ6proの新しい基盤をネットで探しましたが、日本では見つかりませんでした。
ドイツの天文ショップから個人輸入することになったのでした。。。
今時、クレジットカードさえあれば、ネット通販として海外のお店で買い物が普通にできるんですね。
初めて知りました。

ドイツの通販でしたが、ドイツ語を英語に切り替え表示できました。
英語ですが、書いてある内容は、基本的に日本の通販と同じです。
住所入力に至っては、プルタブで国を選択すると、日本の県のプルタブが表示され、「県」をプルタブで選択すると、プルタブで「市」まで出てきました。
もちろん、英語で、ですが。

「日本のお客さん、注文してくださいね!」

って声が聞こえてくる感じでした。

すごい営業努力だなぁ。
日本の天文ショップもそれくらいのハングリー精神でやっているところがあるのだろうか?

送料込みで2万6千円くらいだったかと思います。
届いたのが10日後くらいだったでしょうか。

 で、基盤を交換したのですが、、、なにも改善しなかったんです!!





オートガイドに向けて、ここから僕の本当の戦いが始まったのでした。。。。
結果的には、2019年に入って、EQ6で1,200秒露出が可能になるのですが、、、苦しみました。

今回の記事はEQ6proの整備をする上で、雑すぎて役に立たないと思います。
次回は今回よりは心に余裕があると思われるので、逐一写真を撮って、他の人が参考にできるような記事を起こしたいと思います。

 それがいつになるのかはわかりませんが。。。。


2024/08/02追記
猫五郎とEQ6proのその後
猫五郎のEQ6pro 記事へのリンク集
コメント (2)
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