マイホームを入手して、何が違うって、赤道儀を放置しても誰にも何も言われない、言われる筋合いがない、ということです。
アパートの共用スペースで望遠鏡を展開してたときは、やはり他人の迷惑にならないように気を使いますし、その場所を「使わせてもらってます」感が強かった。
人目も気にした。
けど、マイホームであれば、誰彼に何かを言われる筋合いはない。
気兼ねなくできます。
ただ、道路に面した駐車場に展開しての放置はしかねる。
盗まれるかどうかは知りませんが、子供たちにいじられそう。
そこでベランダ。
空は南から西南西くらいまでの視野しかありませんが、とりあえず、放置しておける。
その上、こんな印を床に描き放題。
なんの印かって、点線は南北線です。
四角い印に三脚の足場を置き、、、
三脚をのせる。
実のところ、この作業、けっこう気を使います。
大まかには南北軸が合っていないといけないし、水平出しも最低限の精度を求めます。
地面に印をつけ、水平出しをしたときの脚の長さを固定したまま三脚を片付ければ、ここまでの作業がストレス・フリーになります。
気を使うのは、三脚の上に赤道儀+望遠鏡+撮影道具一式を組み上げ、赤道儀のバランスを取るところから、ということになります。
ベランダに隣接する部屋は普段使っていない部屋なので、望遠鏡・赤道儀一式を「窓際に」放置してあります。
「窓際に」というのがまた大きい。
今までは赤道儀、ウエイト、三脚、望遠鏡、バッテリー、カメラ、などなどを外に運んでから、スタートでした。
この運搬のステップがなくなるのは大きすぎる (^^)
これでEQ6を持ち出すハードルが大幅に低下しました。
空は限られますが、家からの主な観測対象が月であることを考えると、実は、大半をカバーできてしまうかもしれません。
というのも、平日は22時までの観測が限度でしょう。
帰宅後22時までに見える範囲の月って、6割弱が南から西南西に収まってしまいます。
満月の頃が撮影できなくなりますが、満月であれば明るいので、軽い経緯台を外に持ち出して撮影すれば良いという話もあります。
というわけで、早速平日に撮影してみました。
あまり天気に恵まれない日々が続いてましたが、4日間連続で撮影できました。
2018/11/14の月。
EOS 60Daですが、月撮影に限って言えば、等倍鑑賞でノイズが気になり出すのが、ISO 400からなんです。
できればISO 200程度で撮影したい。
月がこれくらい細いと、ISO 200では1/15秒程度の露出になります。
そうなると経緯台では厳しい。
赤道儀で撮影したい月齢なんです。
今までは赤道儀を持ち出すのにすごいエネルギーが必要だったので、妥協して経緯台でISOを上げての撮影でした。
やっと、赤道儀での撮影が叶いました。
この日は断じてシーイングの良い日ではありませんでした。
月の輪郭を見ると、大気の揺らぎが若干あったことがわかるかと思います。
それでも1/15秒露出の等倍がこの写りです (^^)
2018/11/15の月。
半月の「X」が見えます。
半月の明るさは、満月の1/10程度です。
撮影するならやはり赤道儀が欲しい。
2018/11/16の月。
薄雲越しだったので、ちょっと厳しい写り。
2018/11/17の月。
曇りの予報でしたが、夜19時過ぎまでいい空でした。
等倍でこんな感じ。(^^)
にしても、ピント合わせの楽なことよ!
経緯台でのピント合わせは、戦いなんです。
Nagamitsu 60maxiのフォーカサーはフェザータッチとは程遠い代物なので、経緯台でピント合わせをすると望遠鏡が揺れます。
焦点距離1200mmにAPS-Cのセンサーなので、1920mm相当の画角。
その画像を10倍に拡大してのピント合わせです。
ガクガクのゆらんゆらんのモニター映像でのピント合わせになります。
仕事疲れを抱えてやると、吐き気がしてくる作業なんです。
赤道儀だと、望遠鏡がしっかり固定されているので、楽チン、楽チン。
極楽ものです(^^)
今後、平日に月を撮影する機会が増えそうです。
これぞ、思い描いていた大人の私生活です。
2階の屋根の上に乗せるバルコニーの目星をつけました。
あとは、いつつけるか。
1年後?