再びこの日が来ました。
EQ6proを分解整備する日。
ベランダ放置して丸2年が経過しました。
この間、起動させたのは10回くらいでしょうか。
心が痛みます。
ずっと野外放置なので、機材が傷んでないかが心配です。
分解整備したくなりました。
前回は一人でやったので、記録がとれませんでした。
なんせ手がグリースでべとべとになります。
一人で作業しながら写真を撮ることは非常に億劫なんです。
子どもに写真をお願いしても、子どもも忙しいですから「えー、またぁ?いい加減にしてよ」となり、頼みづらい。
今回は同じEQ6を所有する友人と、もう一人に来てもらいました。
分解するのは思ったより簡単でしたが、組み立てるのに注意が必要でした。
組み上げてみて、「あれ?ベアリングが一つ余ってるよ?」「プラスチックのワッシャーが1枚余ってるけど…」みたいなことがありました (^_^;)
一人だったらブルーでしたが、人手があると気が楽でした。。。
最初に、赤緯軸のギアのかみ合わせを調整するイモネジを緩めました。
イモネジは前後、二つあります。
お次にウェイトシャフトを固定する六角ネジを緩めます。
次にウェイトシャフトを反時計回りにねじって外します。
ウェイトシャフトを外す時は、ウェイトシャフトを水平もしくは少し上に向けて外して下しさい。
ウェイトシャフトを外すとベアリングが出てくるのですが、ベアリングが固定されていないので、ウェイトシャフトを下に向けていると、ウェイトシャフトを外したとたんにベアリングが落下します。
ウェイトシャフトが外れたところ。
ベアリングが見えます。
少し下に向けるとベアリングが落ちて外れます。
赤緯軸を外します。
この時点で、ベアリングを外した手がグリースでべとべと。
写真記録を撮るなら、やはり二人以上いた方が楽です。
赤緯軸を外しました。
赤緯軸の軸受けの蓋を外します。
ウォームギアのウォームホイールが出てきます。
赤緯軸のウォームホイール。
ウォームホイールの後方にある(六角ネジがついた)立方体は、円筒ウォームとウォームホイールのかみ合わせを調整するイモネジの受け、です。
赤緯軸の円筒ウォームは蓋側についてます。
蓋の前後のところに円筒ウォームとウォームホイールのかみ合わせを調整するイモネジが見えます。
ウォームホイールを外します。
ウォームホイールを外すとベアリングが露出します。
ウォームホイールの内側にもそっくり同じベアリングが入っています。
二つのベアリングの間に、プラスチックのワッシャー(白っぽいやつ)が挟まっていました。
ウォームホイールの中にあるベアリング。
ウォームホイールの中にあるベアリングを外したところ。
ウォームホイールの下にあったベアリング。
(ベアリングの上にプラスチックのワッシャーが乗っかっています。)
ウォームホイールの下のベアリングを外したところ。
極軸望遠鏡は、ねじれば外れます。
極軸望遠鏡を外したところ。
極軸望遠鏡は設置精度が求められるデリケートな部品ですが、、、ポールマスターを入手する予定なので、気が楽です。
赤経軸の極望側の蓋を外します。
極望側の蓋を外したところ。
赤経軸の尻尾側を固定しているリングは、イモネジで固定されています。
そのイモネジを緩めます。
赤経軸の尻尾を固定しているリングをねじって外します。
このリングがキツくハマってて、外れないことがあります(前回、そうでした)。
その場合は、ベルトレンチを使って外すといいです。
ホームセンターで売ってます。
赤経軸の尻尾を固定しているリングを外すと、ベアリングが出てきます。
赤経軸のウォームギアのかみ合わせを調整するイモネジを緩めます。
赤経軸の頭側を固定している六角ネジを外します。
赤経軸を引き抜きます。
赤経軸の軸のヘッド側にベアリングがついてきました。
赤経軸を外すと、赤経軸のウォームギアが露出します。
真鍮製のウォームホイールの内側、奥の方にベアリングが見えます。
赤経軸のクランプのノブを外します。
クランプのナットを外します。
クランプナットの先端にコイン状の部品が挟まってました。
この部品のおかげでウォームホイールにクランプによる傷がつきにくくなっているのですね。
赤経軸のウォームホイールを外したところ。
赤経軸のウォームホイールの尻尾にベアリングがついてきました。
赤経軸のメモリ環も外れました。
ウォームホイールの内側に、もう一つ、同じベアリングが入ってます。
二つのベアリングの間に、プラスチックワッシャーが挟まってます。
このプラスチックワッシャー、1枚かと思ったら、2枚、重なってました。
ベアリングも外されて、土台だけになったEQ6pro
円筒ウォームを外すためには、円筒ウォームの軸の端を保護している蓋をカニ目レンチで外します。
蓋を外した後、円筒ウォームの軸の端を受けている小さなベアリングを固定しているリングをカニ目レンチで外します。
円筒ウォームのベアリングを外しました。
このあと、モーターのギアとかみ合う真鍮製のギアを外そうとしたのですが、これが外れませんでした。
真鍮製のギアは、円筒ウォームにイモネジで固定されています。
このイモネジ、かなり外しにくく、外してみたらゆるみ止めが塗布されていました。
おそらく永久固定を目的とした高強度/高粘度タイプのネジゆるみ止めだと思われます。
イモネジはなんとか外しましたが、ゆるみ止めが円筒ウォームにも着いたらしく、真鍮製のギアが円筒ウォームから外れませんでした。
ので、円筒ウォームの取り外しは断念しました。
各ベアリングを灯油でかるく拭いて、モリブデングリースをスプレーしました。
使ったモリブデングリーススプレーはこれ。
シマホで千円弱
ベアリングを入れるところにバイクにつかっている万能グリースを塗り付けます。
ベアリングをはめ込んだところ
プラスチックワッシャーを乗せます。
これ、2枚、乗せます。
最初、1枚だけ乗せて、組み終わってから、「あれ?プラスチックワッシャーが1枚余ってるぞ?」となりました(泣)
赤経軸のメモリ環と、赤経軸の円筒ウォームが入った蓋を取り付けます。
ウォームホイールを差し込みます。
ウォームホイールの内側にプラスチックワッシャーが見えます。
つまり、ウォームホイールの内側のベアリングをはめるのを忘れた、ということです。
組み終わってから、「あれ?ベアリングが一つ余ってるぞ?」となったのでした(泣)
赤経軸も赤緯軸も、同じベアリングを2枚ずつ重ねてあります。
二つのベアリングの間にはプラスチックワッシャーが挟まっています。
お忘れなく。
赤経軸のウォームホイールの内側に入れ忘れたベアリングを入れます。
赤経軸を差し込みます。
赤経軸の尻尾側のベアリングを入れてから、赤経軸の尻尾側を固定するリングをねじ込みます。
軸の尻尾側を固定する黒いリングですが、赤経軸がガタつかなくなる、ギリギリのところで止めて、イモネジでその位置に固定します。
リングをきつく締めれば、赤経軸はガタつきませんが、赤経軸の回転が渋くなります。
赤経軸の尻尾側の蓋をします。
赤緯軸の望遠鏡側のベアリングを入れる溝にグリースを塗ります。
赤緯軸の望遠鏡側にベアリングを入れたところ。
赤緯軸のウォームホイールの内側にベアリングを入れます。
二つのベアリングの間にプラスチックを挟みます。
赤緯軸のウォームホイールと、円筒ウォームがついた蓋を被せました。
赤緯軸を通して、ウェイトシャフト側のベアリングと、ウェイトシャフトをねじ込んで組みあがります。
あとは、ギアのかみ具合をイモネジで調整して終了です。
前回(オートガイドで苦労した話 (その1) Sky Explorer EQ6pro 分解整備)は一人でやったので大変でした。
今回は3人がかりだったので、気が楽でした。
作業過程の写真もたくさん撮れました。
EQ6proをベランダ放置して2年が経過したため、EQ6proの状態が気になって行ったことです。
一部、グリースが硬くなって、回転が渋くなっていた部分はありましたが、結果として、思った以上に良好な状態を維持していました。
グリースを塗りなおしたことで、各ギアはクルンクルンの状態になったので、やってよかったと思います。
新型コロナウイルス感染症がひどい広がりをみせているので、他人と集まることにとても気を使うご時世です。
もちろん全員マスク着用でしたし、換気にも気を使いました。
何かとオンラインで済ませられる時代になりましたが、実際に集まってあーでもない、こーでもないとやるのは楽しいですね。
社会人になって、仕事一辺倒となり、なかなか友だち遊びができない期間が長かったです。
小学生時代のように、遊ぼー!と呼びかけて集まれることに幸せを感じた一日でした。
猫五郎とEQ6proのその後
猫五郎のEQ6pro 記事へのリンク集
我ながらよくやると思います ^_^;
思った以上に作りは簡単です。
工作精度はかなり良いように思います。
あとは調整ですね。
せっかく整備したのに晴れません。
晴れないので整備した、という側面もあります。
晴れを待つ日々です。
EQ6のdirectケーブルでバックラッシュ補正機能付きのものがあるようですね。
欲しいけど、晴れないとなぁ。。。
(^0^)もEQ6PROを使ってますが、ここまで分解したり
メンテしたことはありません。
あまり故障とかしないので、やはりプロ仕様かと思っております。
一度だけ赤緯方向のガタが増えて、調整に出しましたが、
分解すると保証が無くなると思って、保証の範囲として
やって貰いました。(^0^8
また、外部電源が壊れて相談しましたが、ダ埼玉の夏の暑さで
いかれたようなので、これは新規交換としました。
一回はメーカに相談するのを常とすると、その後の押しが
効いて宜しいようです。(^0^v