ちょっと話が遡ります。
2024/05/04に光軸調整をしました。
しかし、星が丸く写らない。
オートガイドは絶好調といかなくとも、悪くはない。
十分星が丸く写るレベル。
ピントはバッチリ。
これは光軸の問題でしょう。
斜鏡はそう簡単にズレない。
主鏡がときどきゴトッと音を立てて動く。
原因は主鏡でしょう。
すでに日を超している。
光軸調整するとしたらOCAL electronic collimatorは暗闇なので無理。
やるとしたらレーザーコリメーター。
気力が折れました。
見事な天の川でしたが、AM2時過ぎに撤収。
片付けが終わってから主鏡付近を観察しました。
主鏡の3本の押しネジの深さが異様に不均一。
主鏡の押しネジ・引ネジがある主鏡裏の灰色の円盤と鏡筒のつなぎ目が開きすぎではないか。
わかりやすいように図解します。
これが巨大ニュートンの簡略図
図の凡例
本来、青い押しネジはできるだけ後ろに長く飛び出ているべきです。
この方が、主鏡を収めたセルが鏡筒に接するので主鏡が安定します。
ところが、光軸調整を繰り返しているうちに、下図のように押しネジがだいぶ中にねじ込まれてしまって、主鏡セルが鏡筒から離れて浮いている不安定な状態だったというわけです。
主鏡裏の灰色の円盤と鏡筒の隙間をのぞき見ると、ん?見慣れないネジ山が見える。
ネジの元をたどってみると、灰色の円盤を、主鏡を収めている黒い金枠(かなわく)に固定するM6ネジではないか。
わかりづらいと思うので、少し説明します。
主鏡と主鏡を収めるセルを図解するとこんな感じです。
灰色のM6ネジが緩んで見えていた、ということです。
ヤバイです。
巨大ニュートンの鏡筒から主鏡を外すとこんな感じです。
主鏡を収めるセルは、黒い金枠(かなわく)と押しネジ・引ネジがある灰色の円盤で構成されています。
灰色の円盤は6本のM6ネジで黒い金枠に固定されています。
下の写真はそのM6ネジを外しているところ。
鏡筒と灰色の円盤の隙間から、このM6ネジのネジ山が見えたんです。
主鏡を収める黒い金枠と、その後ろ側を蓋する灰色の円盤の間に隙間がある。
これでは主鏡が動くわけだ!
速攻、そのM6ネジを締めました。
程度の差はあれ、6本とも緩んでました。
なぜ緩んだのか?
現時点で理解できません。
(下の写真は、過去に主鏡を外した時の写真です。今回、主鏡を外してません)
主鏡を収めるセルの中で主鏡が動かないように固定する仕組みがあります。
上の写真と下の写真を見てください。
主鏡セルの蓋となる灰色の円盤にM12六角ボルトが3本あり、この3本のM12ボルトをねじ込むと主鏡が黒い金枠に押し付けられて固定されます。
M12ボルトが直接ガラス製の主鏡を押さないように、下の写真のように3枚のアルミプレートがM12ボルトと主鏡の間にあります。
アルミプレートの主鏡側にはコルク板が入っています。
これで主鏡の前後方向は抑えられるのですが、まだ側面方向に動く余地があります。
主鏡の側面方向は、金枠の8方向からプラスチックネジが主鏡を抑えています。
しかし、このプラスチックネジが緩む余地があるんです。
実際、鏡筒の向きを変える時、主鏡が横方向に動いている感触があります。
これをどうするか。
このように、セルと主鏡の間には隙間があります。
マイナスドライバーの先端が入ってしまいます。
2024/06/14に主鏡を外して、この隙間に2mm厚のゴムシートを挿入してみました。
それでも、まだ若干の隙間が残ってしまいました。
0.5mm厚のゴムシートは全く入らず、コピー用紙が入るかどうかという隙間です。
今思えば、A4プリント用紙を入れているクリアファイルを切って挿入できないか試してみるべきだったなぁ。。。
この場では思い付かず、これでヨシとしたのでした。
(2024/07/14追記) アルミホイルを挿入すれば良かった!アルミホイルの厚さは20μm弱だそうです。アルミホイルなら観測小屋にあったのに、思いつきませんでした。
これで主鏡がもう少し安定すると思われます。
主鏡の側面を補強する作業を終え、星でピントを合わせてみて、ビックリでした。
なんと、接眼筒を最大限引き出してもピントが合わない。。。
仕方がないので、2インチ延長チューブを噛ませてピントを出しました。
つまり、主鏡の(引ネジが緩んで)押しネジが押し込まれ、主鏡セルの裏蓋が緩んでいたことで、主鏡がカメラからだいぶ離れて(と言っても数mmだと思いますが)いたんですね。。。
今まで、何年もそんな状態だったんですね。。。
気づかなかった。。。(ショック。。。)
ををを。。やってますネ。(^0^;
根本からの見直しを。。
主鏡のセッティングは再コートとかやったと思うので、そん時どうしたか?
あまりにズレいたら、再設定後の事情と思われ、仕方のない処。(^0^8
斜鏡の位置とか向きですが、(^0^)の45cmドブも
斜鏡反射面が少し他所を向いており、それでもまずまず
視野中で偏りを感じません。
まぁ、主鏡の光軸が出ていれば斜鏡の位置とかは、かなり
安心出来る調整材料を思え、以後に楽が出来ている現状と
感じます。(^0^v
一度ならず、同様の要領が今後は通用すると思え、あと一頑張り
とも思え、体力勝負だけの問題かもしれまぬ。(~ ~;
>★根本の見直し★... への返信
主鏡、たぶん5回くらい外してます。
毎回、そこそこ気を使ってねじやボルトを締めているのですが、甘かったということですかね。
軽めの緩め止めを使うのもありかもしれません。
この望遠鏡と関わり始めて5年、少しずつ気になるところを修正し続けています。
もう少しで本格稼働かと思われます。
主鏡の押さえ機構、鏡の底をネジで押し上げる機構なんですね。
私の持っている25cm、20cm、13cmの反射は何れも反射面側から緩衝材(ゴム)を還して固定されてます。
固定するネジの締め付けは強く締め付けると鏡が歪むので鏡がガタつかないギリギリの所で止めてますがネジが緩まないようにネジ頭にネジロックを塗布してます。
側面は同様に隙間が均一になるように3箇所のネジでガタのないように締め付けてます。
猫五郎さんの鏡はかなり重量があると思いますので鏡を正規の位置に保持するのが大変だと思います。
今まで主鏡の固定なんて気にしてませんでした。
未だにGINJI-250FNの主鏡の固定がどうなっているか知りません。
しかし、この巨大ニュートンについてはしっかり固定しないことにはいつまで経っても像が安定しないので、固定方法まで手をだすことなりました。
まだ安定した状態とは言いかねるので、試行錯誤がまだまだ続きそうです。