猫五郎の写真日記

なんか、写真よりも文章がメインになってます。しかも、くどい。要改善。でもなかなかねぇ。

2012//06/23 やんばる

2012-07-16 19:39:09 | 沖縄

サークルの先輩が結婚式に呼んでくれました。
呼んでくれたこと自体うれしいし、サークル仲間との再会も楽しみだし、当然行くやんばるも楽しみ。
トリプルうれしい!

新たな年度となり、新たな責任ある業務(とそれに伴う半端ないプレッシャーとストレス)が加わり、さらに新たな専門分野に手を付け始めたこともあり、さらにさらにここのところ学会発表が二つ続き、過労気味でした。
業務自体、今までとやることはあまり変わっていないのですが、誰かの下について、その指示の元に動いているのと、自分が上に立ってやるのでは、プレッシャーとストレスが全然違います。
いずれ通らなければならない道であり、自分の選んだ道であり、前に進んでいる充実感はあるのですが、それも限度というモノがあり、充実しすぎるとよいことはありません。
が、サービス業なので、こちらの実力や体調や都合に関係なく、仕事は一方的に入ってきます。

過労は肉体的につらいのはもちろんある。
けど、さらにつらいのは、感情が枯れてくることです。
感情が枯れると、充実感も、やる気も枯れてくる。

うれしいという感情は明日への希望になるだけでなく、一日一日生きてゆく上での活力となるもので、それが枯れると心が荒廃してきます。
疲れのために集中力が落ち(最悪なときは短期記憶が自分でも明らかにわかるほど落ち)、それがトラブルを呼び、更なるストレスと疲労を生じさせ、仕舞いには常にイライラして、些細なことで感情を高ぶらせるという悪循環に陥ります。

そんなとき巡ってきたこのイベント。
僕にとっては天の助けともいうべき出来事でした。

枯れた感情に喜びの水が注がれました。
沖縄へ行くよろこびが、疲弊しきった身体の奥底から、活力を呼び覚ましました。
どこにこんなエネルギーが残っていたのかと、自分でも信じられない思いでした。
確かに肉体は疲弊している。
でも、心が喜びの感情で満たされることが、こんなにも肉体に活力を取り戻させるとは。

いざ、行かん、沖縄!

職場から空港へ直行したのですが、行きすがら、東京の下町の道端でネジバナに出会うという幸せまで得ました!

さて、成田空港に向かいながら沖縄での予定を立てます。
ヤンバルの山に直行しようか。
しかし、今は海亀の産卵のシーズン最後。
しかも先週の新月には台風が沖縄を襲ったため、そこに産卵をもくろんでいたグループが産みそびれて、今夜あがるものもいるかもしれない。
そうだ、まずは浜辺を攻めよう!

フィールド友N氏に連絡します。
僕「今夜、予定空いてる?」
N「予定があります。」
僕「そうかぁ。残念。一緒に海亀の産卵を見にいかないかと思ったんだけど・・・。」
N「 亀です。」
僕「 え?」
N「僕の予定は、亀を見に行くことです。」
というわけで、一緒に行くことに。
現地集合としました。

ところが僕の飛行機が機材不具合のため、まさかの欠航!
次の便に振り替えてもらいました。
3時間のロスです。
ヤンバルにつくのは早くて21時過ぎになるな。


那覇空港に着き、レンタカー屋さんのお迎えに乗り、レンタカーに飛び乗り、出発!
那覇市内で渋滞にハマったものの、なんとか高速道路に乗り、心はヤンバルへと飛びました。
ところが・・・沖縄南インターを過ぎたところで左前輪から異音がし始めました!
これはヤバイ!
すぐさま車を路肩に寄せ、チェックすると、左前輪のハウジングが外れて前輪にかかってました。
すぐさまレンタカー屋に連絡、代車を回してもらうことに!
でも、ただでさえ時間的ロスをしているのに、この上さらなるロスは痛すぎる!

何はともあれ、N氏に電話です。
プルルル・・・カチャッ!
僕「 あ、Nさん?あのね、レンタカーがね・・・。」
N「猫さん、高速道路の路肩に車、止めてません?」
僕「な、なんで知ってるの?!」
N「さっき、通過しました。」
僕「・・・」
なにかと気の合うN氏でした。

レンタカーの代車を待つ間、高速道路を歩いて降りて、コンビニで飯を調達して食べました。
レンタカー屋さんが到着!
代車を渡してくれるのかと思いきや、いきなり故障した車の左前輪を覗き込んで何かをし始めました。

「故障具合も気になるだろうけど、早く代車を渡してくれ!」
とは、僕の心の声。

3分ほどゴソゴソして、徐(おもむろ)に僕に向かって言いました。

レンタカー屋さん 「修理しました。どうぞ継続してご利用ください。」
僕 「は?そんな簡単な修理でまた故障したらどうするの?!」
レンタカー屋さん 「大丈夫です。もともとこいつのハウジングはピン一本で止めてあっただけなので」
僕 「はぁ?!あの車を代車で持ってきてくれたわけじゃないの?!」
レンタカー屋さん 「いえ、これで元通りなおりましたので、そのままお使いください」

????!!!!

沖縄らしいと言えば、そうなのですが・・・。
これ以上の時間的ロスはかなわないので、それ以上深く追求せず、車に飛び乗りました。
メーターを見ると15万キロくらい走ってる。
24時間4千円でレンタルした業務用バンです。
安かろう、悪かろうということなのでしょう。

いろいろありましたが、飛ばしまくり、N氏が知人を名護で拾っていたこともあり、最終的には僕が先に現地入りしたのでした。

N氏は知人友人ら3-4人連れていました。
早速、浜を徘徊し始めました。
波打ち際まである海亀の足跡が数回見つかり、緊張が走りましたが、いずれも数日中に上陸したものでした。
残念ながら、この夜、あがった個体はありませんでした。

満天の星空でした。
美しい天の川が夜空を横切っていました。
特大の蠍(さそり)座がハサミと毒針のついたシッポを振りかざしていました。
海蛍が波打ち際に時々光ってました。
いつものように、波打ち際をカニが走ってました。

なんて名前だったか、忘れましたが、コイツがたくさん浜辺で走ってました。


浜辺に数本小川が流れ込むところでは、リュウキュウカジカガエルが鳴き競っていました。


浜辺には様々な花が咲いています。
以前の僕ならちょっと見ただけで通り過ぎたでしょうけど、今回はカメラを向けてみました。
なんという植物かは存じませんけどね。


ヤドカリもたくさんいました。




海亀の産卵がないことがわかったところで、N氏御一行は別の浜へと向かい、僕は山へ向かいました。

奥の集落からほどないところにある沢で見かけたナミエガエル。
天然記念物の絶滅危惧種です。
ナミエガエルがここまで里の近くにいるのは、奥と、やんばるの太平洋岸のごく限られた集落だけでしょう。


ナミエガエルの若い個体。




ホルストガエルも2匹、鳴いていました。
ホルストガエルがこんなに里の近くで見られるのも珍しいです。
でも、このポイントでは毎年、見られます。


リュウキュウカジカガエルがここでも鳴き競っていました。


リュウキュウカジカガエルは、町中でも見られる雑魚ではありますが、ここまでのドアップを撮影するとなると、それなりに難易度が高いです。
こんなに寄れるのは、彼らが夢中で鳴き競っているときだけです。
一応、通年で産卵する種だったような気もしますが、それでも鳴き競い方の強弱の波は季節ごとにあるように思います。
この夜は思いっきり鳴き競っていました。
こんなに寄れるのは久々で、楽しくて、全力投球してしまいました。







★ただ、この夜はかなり手痛いミスをして、全作品が質の悪いものになりました。
実は、前回撮影時、明るい日差しのもとでモニタの見えが悪かったため、モニタの輝度を最大にあげていたんです。
その設定のまま夜の撮影に入ったため、暗闇の中でモニタがやたら明るくみえました。
露出オーバーになっているものと勘違いして、撮影をアンダーに振って撮影したため、すべての写真がアンダーになってしまったのです。
RAW撮影したので、現像の段階で露出補正したため、画質の劣化はJPEG撮影と比して少ないですが、やはり発色が若干不自然になりました(泣)

森に入ると、懐かしのヤマタカマイマイ。
これでも一応、絶滅危惧種です。






ホルストガエルの若い個体です。
なんか、毎年のように、同じ時期に、同じような若い個体に出会う傾向があります。
ここはそういう場所なのでしょう。


ハナサキガエル。
コイツに会わないと気分がノッてこない。




珍しくも何ともない、そこら辺にたくさんある植物です。
今までは見向きもしませんでしたが、今の僕は違います。
名前は存じませんが、写真に撮っておけば、いずれ調べられるでしょう。
たぶん、おきなわカエル商会で紹介されていることでしょう。
花の形が特徴的です。




これまた毎年恒例の、イジュの花の落ち花です。
毎年、この時期(時期としては少し遅めかな?)沢にたくさん浮いています。
撮影するのは初めてかな?





この夜は、他に、アカマタ、シロアゴガエルの鳴き声、リュウキュウイノシシ、ヤモリの鳴き声、シリケンイモリ、ヤンバルマイマイ、ゲジ、ヤンバルヤマナメクジ、ヒメアマガエルなどを確認しましたが、写真にはおさめられず。
翌日に披露宴を控えていたので、さすがに無理はせずにAM3:00頃に沢を撤退しました。

翌日は気持ちのよい梅雨明けの沖縄の空でした。
N氏宅より。


3時間ほどN氏宅で仮眠をとり、シャワーを浴びて、披露宴に参加しました。
T先輩、おめでとう!


とても充実した沖縄行きでした(^^)


今回が、XZ-1のヤンバル初陣でした。
感動的でした。
暗いヘッドライトの明かりでもピントがバッチリ合う!!

XZ-1はGX100とは比較にならないほどマクロ撮影に弱いです。
GX100なら、素で寄れるし、内蔵フラッシュが優秀すぎます。
が、XZ-1はマクロ撮影が極端に弱いので、アダプターチューブ経由でクローズアップレンズを使用しなければならない。
しかも、被写体に合わせて、クローズアップレンズなし、No.3、No.10を使い分けるので、使い勝手が悪いことこの上ない。
おまけに内部フラッシュはアダプターチューブにケラレるので、外部フラッシュFL-300Rにディフーザー付きで使用しないとだめ。
ダメダメですが、それでも元C-4040zoom使いとしては、がんばってしまいます。

確かに、いろいろ使い勝手が悪いですが、唯一、電池の切れかけた暗いヘッドライトの明かりで合焦してくれることだけは、感動でした。
GX100は古いデジカメであることもあり、暗いところでなかなか合焦してくれないんです。
ヘッドライトを明るくすれば済む話ではあるのですが、ヘッドライトがあまり明るすぎると、被写体である小動物たちが逃げてしまうリスクが高まります。
また、カエルたちの瞳孔が締まってしまう。
暗闇の中の写真なのですから、できたら瞳孔が開いた状態で撮影したいじゃないですか!
その点で、XZ-1は、ここ5年間の技術の進歩の恩恵を受けており、オートフォーカスがストレスフリーでした。
特にXZ-1は、コンデジにしては被写体深度がやたら浅いので、思ったところにしっかり合焦してくれないと使い物になりませんしね。

クローズアップレンズの付け替え作業は確かに時間がかかるし、そのために逃した被写体がかなりいました。
でも、もともとC-4040zoomでそういう作業のもとに撮影していた僕にとって、一応許容範囲に収まったのでした。
しばらくはヤンバルでも主役の座はXZ-1になりそうです。
もち、GX100も持って行くでしょうけど。
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