さてさて、前回、店長の職場の同僚の旦那さんから、
ブラインド・ブレイク
の音源をいただいた、というお話をしましたな。
そして、その方のお手紙には「回転数を調整してあります」と書いてあったのですよ。
それを読んで、おいらが驚愕した、というところまでが前回だったわけですが。
おいらみたいに戦前のブルースを聞きまくっている人間にとっては、もはや常識なのですが。
戦前のブルースは、録音された時と違う状態の音源しか残ってないことが多いのですよ。
それはどういうことかと言いますと。
当時は録音・再生の技術がまだきちんと統一されていないので、録音したときの状態とは違う状態で流通している音源が多いということなのですよ。
たとえば、ロバート・ジョンソンのCDに合わせて、ギターを弾こうとしても、音が合いません・・・
なんか、微妙にチューニングが違います。
それどころか、
当時のブルースマンがこんなキーでやる?
というようなキーで演奏していることもしばしば・・・
そう、明らかに録音されたときよりも、早回しや遅回しになっているんですよ。
(早回しになっていることが圧倒的に多い)
これは当時の、レコードの回転数が、かなり大らかだったことによる弊害なのですわ。
つまり現在、戦前ブルースの音源でCD化されているものも、録音されたときの状態とは全く違う状態になってしまっているものが多いのです。
そう、現在残っているマスターテープそのものが、狂っているんですわ・・・
このことについての知識がなかったころは、昔のブルースマンのチューニングは微妙だったのかなあ、なんて思っていました。
だって、基本的にギターは自分一人だけだし、少々チューニングが狂っていても、合わせて歌えばいいだけの事。
いや、それにしても、曲によって、チューニングにばらつきがあるというのも、なんか納得できないし・・・
みたいなことを、おいらは考えていたわけですわ。
ところが、そういう現状を打開しようと、実際に録音されていた時と同じ状態に戻そうという試みが一部の熱狂的な戦前ブルースファンの間でなされているのです。
ただ、戦前ブルースなんて、ほとんど需要がないですからね~(爆笑)
一部の努力家の方々が、地道にやってくださっているのですよ。
おいらが戦前ブルースについていろいろ調べていると、よく出会うのが、
戦前ブルース音源研究所
というサイトなのですが、まさにマニアックの中のマニアック(爆笑)
おいらの周りで、そのサイトに興味がある人なんて、会ったことありません・・・
そういう知識だけはありましたけども、まさか目の前に、回転数が調整された音源があるとは!!
しかも、店長の職場の同僚の旦那さん!
(近いのか、遠いのか、いまいちわからん・笑)
いやあ、びっくりしましたなあ・・・
ということは、おいらが持っているブラインド・ブレイクのCDと聞き比べるしかないじゃないですか!!
というわけで、以下次号ですぞっ!!