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写真1 S氏がパイプで“ねばりっこ”の周りの砂を崩し、それをすくい上げる機械。機械の後ろには砂が山状に残る。
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写真2 S氏が“ねばりっこ”を手で掘り出そうとしている。左に“ねばりっこ”2本
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写真3 目印の鉄パイプを打ち込まれ、少し盛り上がった列・畝に“ねばりっこ”の茎が残り、掘りとりを待っている。
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写真4 手前は地上に緑のない砂畑、ここに“ねばりっこ”が育っている。前方の緑はラッキョ畑。
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1.鳥取県開発のナガイモの新品種“ねばりっこ”
鳥取県園芸試験場は、埼玉県のヤマトイモ(イチョウイモ、通称バチイモ)を母親に、鳥取県のナガイモ(長いも)を父親とする交配育種を1986年頃から始めた。2003年に品種登録し、2005年から市場出荷が始まっている。
ナガイモは長く、折れやすく、収穫しづらいので、なんとかしてほしいと農業者から強い要望が出ていた。
それを叶えたのが“ねばりっこ”。ナガイモより短く、紡錘形で硬くて収穫が楽、粘りが強く、あくの抜けが速い、などの特徴をもつ。
2.機械と人力で“ねばりっこ”掘り
“ねばりっこ”の圃場を、2012年11月2日、鳥取県中部の北条砂丘に訪ねた。平成24年度中国四国地域野菜調査研究会(秋季)の現場調査の一環として。
中国や四国の各県で野菜栽培指導などの農業振興、農村活性化などに活躍する普及指導員、農業革新支援専門員など計35名といっしょ。
圃場での収穫作業実施者は、前日に“ねばりっこ”によるナガイモ産地戦略を講演したS氏。
ナガイモより掘りとりが容易なことを視認できた。
引用・参考文献等:当ブログ2012年11月07日
執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影年月日:2012年11月02日 撮影地:鳥取県東伯郡北栄町