15日(日)、イスタンブール・パーク・サーキットでシーズン第14戦トルコGP決勝レースが開催され、予想外の展開となったレースをメルセデスのハミルトンが制し、通算7度目となるドライバーズタイトル獲得を決めた。
ウエットコンディションで実施された予選はレーシング・ポイント勢がタイヤ戦略の判断に長け、ストロールがキャリア初となるポールポジションを手に入れる。週末を通して速さを示していたレッドブルのフェルスタッペンがフロントローに並び、ストロールの相棒ペレスが3番グリッドを確保した。
予選終了後に複数のペナルティが発令されており、マクラーレンのサインツは予選で他車の走行を妨害したとして3グリッド降格、相棒のノリスはダブルイエローフラッグが振られているタイミングで自己ベストタイムを刻んでしまい、5グリッド降格処分を受けた。ウィリアムズのラッセルもノリスと同様の違反で5グリッド降格のペナルティが科されたが、規定数を超えるエンジンコンポーネントを投入したために最後尾スタートが決まっており、20番手スタートに変わりはなかったが、ダミーグリッドに向かう際にクラッシュを喫してしまい、チームメイトのラティフィとともにピットレーンからレースに挑むことになった。
初めての予選Q3進出を果たしたアルファロメオ・レーシングのジョビナッツィもレース前のラップでマシンをぶつけてしまったが、コースマーシャルの手を借りて走行を再開し、クルーの素早い修復作業のおかげでなんとか時間内に準備を整えている。
フォーメーションラップが始まった時点の気温は12.8℃、路面温度15.8℃、湿度83.2%のウエットコンディション。グリッドに並んだ18台はすべてウエットタイヤを選択しており、ピットレーンスタートのウィリアムズ勢がインターミディエイトタイヤを履いた。シグナル消灯後の蹴り出しではストロールが順調に発進した一方で、フロントローのフェルスタッペンがスタックしてしまい、その間にペレス、ハミルトン(メルセデス)、ベッテル(フェラーリ)がフェルスタッペンを追い抜いていく。
スタート直後の混み合う集団の中で7番グリッドに並んだオコン(ルノー)と9番手スタートのボッタス(メルセデス)がスピンを喫し、2台ともコースオフを強いられて大きくポジションを落としたものの、レースは続けられており、ボッタスはステイアウトして18番手、オコンは緊急ピットイン後に最後尾で隊列に戻った。スタートのリプレー映像で確認されたところでは、好発進を決めたルノーのリカルドがターン1にかけてハミルトンとオコンの間にはさまれて行き場を失い、やや先行する形でアウト側からターンインしたオコンの横っ腹を突いてしまったようだ。そのオコンに突っ込みかけたボッタスは接触を回避しようと急ブレーキをかけ、単独スピンに至ったと見られる。
1-2態勢を築くレーシング・ポイントの後方で、アクアプレーニングの影響からコースを飛び出したハミルトンをベッテル、レッドブル勢が相次いで追い抜くなど、フィールドのあちこちでポジションが入れ替わる波乱の幕開けとなった。
路面コンディションに大きな改善は見られぬまま、6周目に入った時点でストロールはリードを5秒に広げ、ペレスは後方のベッテルに10秒近いギャップを築く。ベッテルの後方にはフェルスタッペンとアルボンのレッドブル勢がピタリとつけ、ハミルトンとリカルドが2秒強の間隔で連なっていた。グリッドペナルティを受けながらもスタートでポイント圏内に浮上したサインツが8番手を走り、そのサインツにオーバーテイクを許してスタートからひとつポジションを落としたライコネン(アルファロメオ・レーシング)が9番手、ハースF1のマグヌッセンがトップ10につけていた。
インターミディエイトタイヤでスタートしたウィリアムズ勢のペースに全チームが注目する中、最初に動いたのはフェラーリだ。7周目にルクレールをピットに呼び入れると、ウエットからインターミディエイトのタイヤに交換してコースへと送り出す。次のラップには失うものがない状態のメルセデスとボッタスがリスクを覚悟でインターミディエイトタイヤに履き替えている。
そこから上位勢を含めてピットストップが相次ぎ、ストロールは10周目に入る手前でインターミディエイトタイヤに履き替えた。その間、ペレスはステイアウトしてラップリーダーを務めたが、次の周回でタイヤ交換を完了。ライバルたちが続々とインターミディエイトに切り替える一方で、レッドブルの2台はピットに入らず第1スティントを継続していたものの、ストロールに2周遅れてフェルスタッペンもインターミディエイトタイヤに切り替えている。いつもは高速のピット作業で知られるレッドブルクルーだが、ブレーキダクト周りの作業もあったようで若干の時間を要した結果、ピットレーンを出たタイミングがペレスの通過よりほんの少し遅く、2番手の座は取り戻せなかったものの、ベッテルをオーバーカットして3番手で隊列に復帰した。
ラップリーダーのポジションからピットインしたアルボンがインターミディエイトタイヤを履いてコースに戻る頃、ジョビナッツィがテクニカルトラブルに見舞われて停車。黄旗が振られてほどなくバーチャルセーフティカーが発令され、2周後には解除に至った。ジョビナッツィは初めてのトップ10スタートを経験したが、ポイント獲得の結果には結び付けられなかった。
フェルスタッペンがペレスのリアをとらえた18周目、レーシング・ポイントマシンに接近したまではよかったものの、マシンがコースをはみ出した際に縁石付近の水たまりにはまり、乱れた空気を拾った影響もありつつ、2回転のスピンを喫するインシデントが発生。事なきを得て走行を再開したものの、後続車に追い抜かれ、タイヤにはフラットスポットができてしまい、急きょピットに戻って別のインターミディエイトタイヤに履き替えた。
ペレスとフェルスタッペンの対決の後方で、4番手のポジションを争っていたベッテル、アルボン、ハミルトンのバトルはフェルスタッペンがスピンを喫する直前にオーバーテイクを成功していたアルボンが制し、フェルスタッペンが抜けたあとの3番手を引き継いだ。ハミルトンはペースの上がらないベッテルに付き合う格好となり、無線では「タイムを失いすぎているけど、抜けないんだ」とこぼす。イスタンブール・パーク・サーキットは追い抜きが難しいコースではないものの、濡れた路面ではとりわけトリッキーになるため、慎重を期す必要がある。
一方、3番手に上がり、ペレスとの距離を縮めたアルボンはコンマ数秒差の位置から攻撃のチャンスをうかがうも、ペレスの防御もあってなかなか機会は訪れず。がまんのレースが続くアルボンは1秒から2秒の間隔を保っていたが、ペレスが先頭を行くストロールとのギャップを削り始め、30周を走り終えた時点でトップのストロールとペレスの差は4秒を切り、アルボンに対しては4秒以上のリードに広げていた。
インターミディエイトタイヤの周回数が20を超えたあたりから、多くのドライバーがグリップに苦戦するようになり、ベッテルは34周目を前に2回目のタイヤ交換を完了したが、3番手を走っていたアルボンはスピンを喫してポジションダウン。接触やクラッシュには至らず、ピットに戻ったアルボンはタイヤを履き替え、ベッテルに5秒ほど遅れて隊列に戻っている。
レースの3分の2以上を落ち着いて走ってきたラップリーダーのストロールは僚友に接近を許しながらも必死にマシンをコントロールしており、37周目を前に2度目のタイヤ交換を済ませた。しかしながら、コースに戻った位置はフェルスタッペンの後方となり、ラップリーダーにはペレスがつくも、その時間はあまりに短く、ベッテルのピットストップで前が開けた後、猛チャージをかけて接近していたハミルトンにオーバーテイクを許している。
レーシング・ポイントにはさらなる悪報がもたらされ、タイヤを履き替えたばかりのストロールからすでにグレイニングが発生しているとの報告が入る。後方にはペースアップに成功したフェラーリ勢が迫り、ベッテルとの攻防戦を繰り広げていたストロールがワイドにふくらんだスキをついたルクレールはチームメイトも料理して4番手に浮上。6番手に下がったストロールはアルボンにもオーバーテイクされ、さらにはサインツにポジションを奪われて、ほんの数周の間にトップから8番手にまで後退した。
先頭に立ったハミルトンがペレスに対するリードを15秒以上に広げて44周目に入る頃、フェルスタッペンが3回目のピットストップで新しいインターミディエイトタイヤに履き替える。これでルクレールが3番手に上がり、ベッテルが4番手、サインツとアルボンが通過した後にフェルスタッペンが隊列に戻っている。ストロールは8番手をキープするも新しいタイヤを履いてからのペースに大苦戦、前のフェルスタッペンとは17秒以上のギャップが開いていた。
レース終盤に雨雲が接近するとの情報がもたらされる中、ハミルトンは50周以上を走り込んだインターミディエイトタイヤで残り3周に挑む。すでにペレスとのギャップは25秒以上あり、多少のペースダウンは許容範囲といったところだ。ターン8付近に降雨が確認されたことから、ピットレーンではメルセデスクルーがフリーストップの可能だったハミルトンのタイヤを準備していたが、ハミルトンから「このままいけると思う」との報告を受けて撤収。
実際、ハミルトンのペースは変わることなく、リードをさらに拡大してファイナルラップに入った。ウエット路面に手こずり、トルコGP週末はタイヤを機能させるのに苦労していたハミルトンだが、決勝レースでは安定したパフォーマンスを発揮し、最後は31秒以上のリードを築いてトップチェッカー。通算7回目のドライバーズ選手権制覇を、一時は無謀とも思われた優勝で飾っている。
余裕の勝利を遂げたハミルトンの一方で、ファイナルラップでは2位争いが激化しており、3番手につけていたルクレールが前方のペレスに攻撃を仕掛けていくも、マシンをコントロールしきれずにワイドにふくらんでしまい、その間にベッテルが3番手にポジションを上げた。ゴールするまでペレスと接戦を繰り広げたものの、2位はペレスの手に渡り、ベッテルは3位ながら久々の表彰台に上っている。
ファイナルラップで表彰台を逃したルクレールが4位、サインツ、フェルスタッペン、アルボン、ノリス、ストロールは9位入賞にとどまり、リカルドが10位で1点を獲得した。
オコンが11位で完走し、ダニール・クビアトとピエール・ガスリーのアルファ・タウリ勢に次いでボッタスが14位、ライコネン、ラッセルと続き、マグヌッセンはチェッカーを前にマシンを止めたが17位完走扱いとなっている。
次回、F1サーカスは2週間後にバーレーンで再集結する。残る舞台のバーレーン(2戦)とアブダビでは今年最後のトリプルヘッダーが予定されており、シーズン第15戦バーレーンGPは27日(金)に開幕する。
ホンダPU勢には、最後の2戦で良い結果を残して欲しいですね!
ウエットコンディションで実施された予選はレーシング・ポイント勢がタイヤ戦略の判断に長け、ストロールがキャリア初となるポールポジションを手に入れる。週末を通して速さを示していたレッドブルのフェルスタッペンがフロントローに並び、ストロールの相棒ペレスが3番グリッドを確保した。
予選終了後に複数のペナルティが発令されており、マクラーレンのサインツは予選で他車の走行を妨害したとして3グリッド降格、相棒のノリスはダブルイエローフラッグが振られているタイミングで自己ベストタイムを刻んでしまい、5グリッド降格処分を受けた。ウィリアムズのラッセルもノリスと同様の違反で5グリッド降格のペナルティが科されたが、規定数を超えるエンジンコンポーネントを投入したために最後尾スタートが決まっており、20番手スタートに変わりはなかったが、ダミーグリッドに向かう際にクラッシュを喫してしまい、チームメイトのラティフィとともにピットレーンからレースに挑むことになった。
初めての予選Q3進出を果たしたアルファロメオ・レーシングのジョビナッツィもレース前のラップでマシンをぶつけてしまったが、コースマーシャルの手を借りて走行を再開し、クルーの素早い修復作業のおかげでなんとか時間内に準備を整えている。
フォーメーションラップが始まった時点の気温は12.8℃、路面温度15.8℃、湿度83.2%のウエットコンディション。グリッドに並んだ18台はすべてウエットタイヤを選択しており、ピットレーンスタートのウィリアムズ勢がインターミディエイトタイヤを履いた。シグナル消灯後の蹴り出しではストロールが順調に発進した一方で、フロントローのフェルスタッペンがスタックしてしまい、その間にペレス、ハミルトン(メルセデス)、ベッテル(フェラーリ)がフェルスタッペンを追い抜いていく。
スタート直後の混み合う集団の中で7番グリッドに並んだオコン(ルノー)と9番手スタートのボッタス(メルセデス)がスピンを喫し、2台ともコースオフを強いられて大きくポジションを落としたものの、レースは続けられており、ボッタスはステイアウトして18番手、オコンは緊急ピットイン後に最後尾で隊列に戻った。スタートのリプレー映像で確認されたところでは、好発進を決めたルノーのリカルドがターン1にかけてハミルトンとオコンの間にはさまれて行き場を失い、やや先行する形でアウト側からターンインしたオコンの横っ腹を突いてしまったようだ。そのオコンに突っ込みかけたボッタスは接触を回避しようと急ブレーキをかけ、単独スピンに至ったと見られる。
1-2態勢を築くレーシング・ポイントの後方で、アクアプレーニングの影響からコースを飛び出したハミルトンをベッテル、レッドブル勢が相次いで追い抜くなど、フィールドのあちこちでポジションが入れ替わる波乱の幕開けとなった。
路面コンディションに大きな改善は見られぬまま、6周目に入った時点でストロールはリードを5秒に広げ、ペレスは後方のベッテルに10秒近いギャップを築く。ベッテルの後方にはフェルスタッペンとアルボンのレッドブル勢がピタリとつけ、ハミルトンとリカルドが2秒強の間隔で連なっていた。グリッドペナルティを受けながらもスタートでポイント圏内に浮上したサインツが8番手を走り、そのサインツにオーバーテイクを許してスタートからひとつポジションを落としたライコネン(アルファロメオ・レーシング)が9番手、ハースF1のマグヌッセンがトップ10につけていた。
インターミディエイトタイヤでスタートしたウィリアムズ勢のペースに全チームが注目する中、最初に動いたのはフェラーリだ。7周目にルクレールをピットに呼び入れると、ウエットからインターミディエイトのタイヤに交換してコースへと送り出す。次のラップには失うものがない状態のメルセデスとボッタスがリスクを覚悟でインターミディエイトタイヤに履き替えている。
そこから上位勢を含めてピットストップが相次ぎ、ストロールは10周目に入る手前でインターミディエイトタイヤに履き替えた。その間、ペレスはステイアウトしてラップリーダーを務めたが、次の周回でタイヤ交換を完了。ライバルたちが続々とインターミディエイトに切り替える一方で、レッドブルの2台はピットに入らず第1スティントを継続していたものの、ストロールに2周遅れてフェルスタッペンもインターミディエイトタイヤに切り替えている。いつもは高速のピット作業で知られるレッドブルクルーだが、ブレーキダクト周りの作業もあったようで若干の時間を要した結果、ピットレーンを出たタイミングがペレスの通過よりほんの少し遅く、2番手の座は取り戻せなかったものの、ベッテルをオーバーカットして3番手で隊列に復帰した。
ラップリーダーのポジションからピットインしたアルボンがインターミディエイトタイヤを履いてコースに戻る頃、ジョビナッツィがテクニカルトラブルに見舞われて停車。黄旗が振られてほどなくバーチャルセーフティカーが発令され、2周後には解除に至った。ジョビナッツィは初めてのトップ10スタートを経験したが、ポイント獲得の結果には結び付けられなかった。
フェルスタッペンがペレスのリアをとらえた18周目、レーシング・ポイントマシンに接近したまではよかったものの、マシンがコースをはみ出した際に縁石付近の水たまりにはまり、乱れた空気を拾った影響もありつつ、2回転のスピンを喫するインシデントが発生。事なきを得て走行を再開したものの、後続車に追い抜かれ、タイヤにはフラットスポットができてしまい、急きょピットに戻って別のインターミディエイトタイヤに履き替えた。
ペレスとフェルスタッペンの対決の後方で、4番手のポジションを争っていたベッテル、アルボン、ハミルトンのバトルはフェルスタッペンがスピンを喫する直前にオーバーテイクを成功していたアルボンが制し、フェルスタッペンが抜けたあとの3番手を引き継いだ。ハミルトンはペースの上がらないベッテルに付き合う格好となり、無線では「タイムを失いすぎているけど、抜けないんだ」とこぼす。イスタンブール・パーク・サーキットは追い抜きが難しいコースではないものの、濡れた路面ではとりわけトリッキーになるため、慎重を期す必要がある。
一方、3番手に上がり、ペレスとの距離を縮めたアルボンはコンマ数秒差の位置から攻撃のチャンスをうかがうも、ペレスの防御もあってなかなか機会は訪れず。がまんのレースが続くアルボンは1秒から2秒の間隔を保っていたが、ペレスが先頭を行くストロールとのギャップを削り始め、30周を走り終えた時点でトップのストロールとペレスの差は4秒を切り、アルボンに対しては4秒以上のリードに広げていた。
インターミディエイトタイヤの周回数が20を超えたあたりから、多くのドライバーがグリップに苦戦するようになり、ベッテルは34周目を前に2回目のタイヤ交換を完了したが、3番手を走っていたアルボンはスピンを喫してポジションダウン。接触やクラッシュには至らず、ピットに戻ったアルボンはタイヤを履き替え、ベッテルに5秒ほど遅れて隊列に戻っている。
レースの3分の2以上を落ち着いて走ってきたラップリーダーのストロールは僚友に接近を許しながらも必死にマシンをコントロールしており、37周目を前に2度目のタイヤ交換を済ませた。しかしながら、コースに戻った位置はフェルスタッペンの後方となり、ラップリーダーにはペレスがつくも、その時間はあまりに短く、ベッテルのピットストップで前が開けた後、猛チャージをかけて接近していたハミルトンにオーバーテイクを許している。
レーシング・ポイントにはさらなる悪報がもたらされ、タイヤを履き替えたばかりのストロールからすでにグレイニングが発生しているとの報告が入る。後方にはペースアップに成功したフェラーリ勢が迫り、ベッテルとの攻防戦を繰り広げていたストロールがワイドにふくらんだスキをついたルクレールはチームメイトも料理して4番手に浮上。6番手に下がったストロールはアルボンにもオーバーテイクされ、さらにはサインツにポジションを奪われて、ほんの数周の間にトップから8番手にまで後退した。
先頭に立ったハミルトンがペレスに対するリードを15秒以上に広げて44周目に入る頃、フェルスタッペンが3回目のピットストップで新しいインターミディエイトタイヤに履き替える。これでルクレールが3番手に上がり、ベッテルが4番手、サインツとアルボンが通過した後にフェルスタッペンが隊列に戻っている。ストロールは8番手をキープするも新しいタイヤを履いてからのペースに大苦戦、前のフェルスタッペンとは17秒以上のギャップが開いていた。
レース終盤に雨雲が接近するとの情報がもたらされる中、ハミルトンは50周以上を走り込んだインターミディエイトタイヤで残り3周に挑む。すでにペレスとのギャップは25秒以上あり、多少のペースダウンは許容範囲といったところだ。ターン8付近に降雨が確認されたことから、ピットレーンではメルセデスクルーがフリーストップの可能だったハミルトンのタイヤを準備していたが、ハミルトンから「このままいけると思う」との報告を受けて撤収。
実際、ハミルトンのペースは変わることなく、リードをさらに拡大してファイナルラップに入った。ウエット路面に手こずり、トルコGP週末はタイヤを機能させるのに苦労していたハミルトンだが、決勝レースでは安定したパフォーマンスを発揮し、最後は31秒以上のリードを築いてトップチェッカー。通算7回目のドライバーズ選手権制覇を、一時は無謀とも思われた優勝で飾っている。
余裕の勝利を遂げたハミルトンの一方で、ファイナルラップでは2位争いが激化しており、3番手につけていたルクレールが前方のペレスに攻撃を仕掛けていくも、マシンをコントロールしきれずにワイドにふくらんでしまい、その間にベッテルが3番手にポジションを上げた。ゴールするまでペレスと接戦を繰り広げたものの、2位はペレスの手に渡り、ベッテルは3位ながら久々の表彰台に上っている。
ファイナルラップで表彰台を逃したルクレールが4位、サインツ、フェルスタッペン、アルボン、ノリス、ストロールは9位入賞にとどまり、リカルドが10位で1点を獲得した。
オコンが11位で完走し、ダニール・クビアトとピエール・ガスリーのアルファ・タウリ勢に次いでボッタスが14位、ライコネン、ラッセルと続き、マグヌッセンはチェッカーを前にマシンを止めたが17位完走扱いとなっている。
次回、F1サーカスは2週間後にバーレーンで再集結する。残る舞台のバーレーン(2戦)とアブダビでは今年最後のトリプルヘッダーが予定されており、シーズン第15戦バーレーンGPは27日(金)に開幕する。
ホンダPU勢には、最後の2戦で良い結果を残して欲しいですね!