作雨作晴


日々の記憶..... 哲学研究者、赤尾秀一の日記。

 

5月13日(火)のTW:映画 『支那の夜』全編(1940・昭和15年)

2014年05月14日 | 歴史

映画 『支那の夜』全編(1940・昭和15年) Nights of China,Full movie: youtu.be/H9mZjvwOC4E @YouTubeさんから


この世で最も理解に苦しむのは所得税だ。(アインシュタイン) Am schwersten auf der Welt zu verstehen ist die Einkommensteuer.

shuzo atiさんがリツイート | RT

すべての国民の共通の幸福を図るために、国家に強い力を与えてそれを共同のものとしつつ、一方、国民各自は、思想・言語・精神的伝統については自由である。共同体全体の自由があってはじめて各個人の自由がある。我々が守るべきはこのことである。(スイス政府『民間防衛』)

shuzo atiさんがリツイート | RT

 
 
 
※追記
 
 
 YOUTUBEに「映画 『支那の夜』全編(1940・昭和15年)」 がUP されていたので見た。映画そのものは単純な娯楽映画でくわしく批評するにも値しないと思われるけれども、それでも映画の中には、戦前の支那における上海や蘇州の面影を知ることができて、歴史的な知識の断片が映像に結びつけられて楽しい。まだ若い頃の今は亡き長谷川一夫や山口淑子、藤原釜足らが演じている。テーマ音楽の『蘇州夜曲』はよく知られている。

戦前の支那の、当時まだ共同租界地だった上海の民衆の様子や、風光明媚な蘇州の春の景色が記録されている。戦前の日本の大陸への進出の背景や、中国民衆の「反日」の様子の一端も映し出される。本質が変わらない限り歴史は繰り返されるということか。

この映画が制作された1940年頃の大きな歴史的事件としては、わずか3年前の1937年(昭和12年)7月7日に盧溝橋事件が発生して、日中間に戦争が常態化してゆく。この映画が制作された同年には汪兆銘の南京政府が成立し、さらに日独伊の三国同盟が結ばれ、翌年の1941年の昭和16年12月8日には真珠湾攻撃でついに日米戦争に突入している。

こうした緊迫した歴史を背景にこの映画は制作されている。歴史にIFはないけれども、もし中国大陸において共産党が権力を握ることなく、蒋介石の中華民国政府が大陸にそのまま支配的であったなら今日の中国はどれほどその相貌を異にしたことだろうか。

先日にもベトナムやフィリッピンなどの東南アジア諸国とのあいだに南沙諸島など南シナ海において領有権などに争いのある領海で、中国共産党は一方的に石油掘削を始めた。それは当然ことながらベトナムなどの反発を招いて両国の艦船によるにらみ合いは現在も続いている。

ただ、こうした強行的な一見場当たり的とも見える最近の中国共産党政府の対外政策を見ても、統一された指揮系統のもとに有効に措置が講じられているようには思われないことである。中国共産党の権力構造にもひびが入り始めているのかもしれない。一連の領土膨張政策に中国に融和的なアメリカもさすがに警告を発せざるをえなかった。

国内的にもテロ事件が頻発するようになるなかで、また尖閣諸島での日本との軋轢に加えて南シナ海でも東南アジア諸国との紛争が増し加わることが、中国共産党の国内の権力基盤をさらに揺るがせるきっかけにもなりかねないことは容易に想像がつく。中国共産党政府の崩壊過程が一層加速されて行くようにも見える。その中でさらに強硬な対外政策が打ち出されるのかもしれない。
 
 
 
 
 
 
 
コメント
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