ヘーゲル『哲学入門』中級 第二段 自己意識 第二十六節[衝動]
§26
Dies Gefühl seines Andersseins widerspricht seiner Gleichheit mit sich selbst.(※1) Die gefühlte Notwendigkeit, diesen Gegensatz aufzuheben, ist der Trieb. Die Negation oder das Anderssein stellt sich ihm als Bewusstsein, als ein äußerliches, von ihm verschiedenes Ding dar, das aber durch das Selbstbewusstsein bestimmt ist: 1) als ein dem Trieb gemäßes und 2) als ein an sich Negatives, dessen Bestehen von dem Selbst aufzuheben und in die Gleichheit mit ihm zu setzen ist.
第二十六節[衝動]
(自己意識の)他者性のこの感情は、意識の自分自身との同一性に矛盾している。この矛盾を解消しようとする 感じられた必然性 が 衝動 である。否定もしくは他者は、意識として、一個の外的なものとして、自分とは異なる物として現れてくるが、しかし、それは自己意識によって規定されているものである。
1) 衝動に相応するも のとして、そして
2)それ自体否定的なもの として、その存在は自己意識自身によって解消せられ、そうして、自己に一致したものとされる。
※1
欲望とは「感じられた矛盾」である。
自己意識の中に生まれる他者、外的なものは、自己の本来的な同一性に、アイデンティティに反する矛盾するものであるから、自己意識はそれを解消して、同一性を、アイデンティティを回復しようとする。それが衝動である。
(自己意識内の他者性や異物を排除しようとする衝動、これが民族的な規模で起きたものがイスラエルとハマスなどの異民族間で起きている抗争である。だからお互いに破滅したくなければ、それぞれの国内で過激派を抑制して二つの国家を別個に形成し、平和を確立して共存の関係を作り上げるしかない。移民問題などもこうして必然的に発生する。)
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