タンザニアに行った初日、夕食のために外をぶらぶらしていると見慣れたような見慣れないようなのぼりが目に入った。
「Ra-Men」と書いてあるのぼり。
字体や色は日本のラーメン屋のそれと同じ。
タンザニアに来てまでラーメンか・・・と一瞬思ったが、ずっと食べていなかったしアフリカでどんな人がどんなラーメンを作っているのか気になった。
ちなみに、海外でいわゆるラーメン屋を見たのは初めてだ。
入ったときには気づかなかったが、縦長のこの店はコンテナを改造して作られたものだそうだ。
中はカウンター形式で隅にテーブル席が一つ。外のテラスにもいくつかのテーブル席。
なんとも親しみやすい、こじんまりとしていていい雰囲気。
コンテナといっても、しっかり窓も作ってあるし、内装もきれいだし、これならコンテナハウスっていうのも悪くないなと思った。
さて、中に入ると日本人のおじさんが一人とタンザニア人の女性料理人が数人。
このおじさんは、数年前に日本からタンザニアへやってきて日本の中古自動車の販売をやっていたが、その片手間に始めたのがこのラーメン屋なんだそうだ。
現地の女の子を雇い、品質管理も含めラーメンを作れるまでに育てた。
雇っていたマサイ族の守衛が自分の店の泥棒だったことや、店の食器がだんだんなくなっていった事もあったそうだ。
「日本の人が来てくれた時は、うれしいから私は店主じゃなくお客になるんです」
といって、おじさんは我々と同じ席に座ってビールを飲んだ。
彼は某有名メーカーに勤めていたが脱サラして、中古自動車販売を始め、今はタンザニアでラーメン屋までやっている。
日本で生活していけないことはないはずなのに。
妻との老後のための資金稼ぎとかなんとか言ってはいるけど。
こういうチャレンジングな生き方をしている人。
それに、日本から遠く離れたアフリカ、タンザニアの地でおじさん一人でラーメン屋をやっていること。
人生も世界もまだまだ大きいなと思った。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます