アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ヌルデ - 豊田安城自転車道

2018-08-29 18:22:09 | みんなの花図鑑

ウルシの仲間のヌルデ。
ヌルデの名は、かつて幹を傷つけて白い汁を採り塗料として使ったことに由来するとされる。(wiki)



寄ってみると、樹木にありがちな花が開いている。
つまり、「 花弁はそり返り、雄しべがつき出る。」(松江の花図鑑)



風があるので、クズの葉で 枝先をそっと包んで、
はい、パチリ。
(ヌルデは かぶれにくいと言われているが、やはり心配なので (´∀`))



白い小さな花が円錐状について 雑木林の中でもすぐ分かる。



葉と葉の間の柄に小さな翼が付いているのが特徴で、同定は比較的簡単。

ウルシ科のヌルデ - 豊田安城自転車沿い

イチビ(キリアサ) - 豊田安城自転車道

2018-08-29 18:00:11 | みんなの花図鑑

イチビ君、今年はいつもの土手に咲いてなかったので
心配してたけど、ようやく 畑で 合えたネ (^_^.)



イチビは、放棄された畑など肥沃なところに生える帰化植物。
別名、キリアサ(桐麻)。原産地はインド。
かつては繊維をとるために 中国経由で入ってきたものが 広く栽培された。
近年、それとは別に、アメリカ経由で トウモロコシとともに
イチビの実が渡来し、牛がそれを食べ、その糞が畑にまかれ、
イチビが日本各地に 雑草として姿を現し始めたという。



花は黄色で、雄しべの下部は合着してまるく袋状になり、
子房は雄しべが合着した部分に包まれている。



開花初期の花。



葉にも茎にも、蕾にも、毛が生えています。



スクリューみたいな果実。


オオニシキソウ - 愛知県豊田市

2018-08-29 10:13:01 | みんなの花図鑑
トウダイグサ科の 杯状花序 の観察、その3 はオオニシキソウ。


杯状花序の特徴である 杯(カップ、ワイングラス)が 赤く色づいてきました!
いま、杯からは 雄しべが出ています(葯の色は黄褐色)。

オオニシキソウは 雌性先熟といって、雌花=雌しべの展開が先なので、
このように雄しべが出ているということは、
それ以前に 受粉を終えた 雌しべの子房が どこかに あるはずです。
この写真は ピントを雄しべに合わせているので 分かりにくいですが、
雄しべを咲かせているカップの後ろ(向こう側)には
大きな果実(子房の発展形?)がひとつづつ付いています。



反対側から見てみると こんどは果実がよく分かりますね。
オオニシキソウの雌しべは 受粉すると 子房が
カップ(杯、ワイングラス)のなかに 収まりきらなくなるほど 大きくなるので、
カップの横に柄を出して飛出し、下垂するのです。

白い花びらのようなものが カップの口にいくつかついています。
(写真では分かりにくいですが)くちびる形の腺体に付属するので 付属体 と呼ばれています。
腺体が蜜を出すとき 虫の目印になるので、花弁と同じ役割を果たしているように見えます。



雌花のアップです。
果実(子房が大きくなったもの)の先にある花柱は
すでに役目を終えて 萎みかけています。



さて、もういちど 赤いワイングラス(杯、カップ)が
よく見える方向からの観察です。
いちばん右のカップは 雌しべの柱頭がカップから顔を出し始めたばかりです。
「花柱は3個、先が1/2まで2裂する。」(三河の植物観察)

この根もと(カップの口)に小さいツブツブが見えますが、
これが腺体で、蜜を出しています。ただし、花弁のような
付属体は まだまだ 小さいです。
右から2番目や、一番左の花序は カップから雄しべを出しています。
これらは すでに 雌性期を終え、大きな果実をカップの外にぶらさげています。

それで・・・
分からないのが、中央のいちばん大きい花序の
船のマストのように立っている棒です。
これは何なんでしょう??



全くの仮説ですが、 これは 果実が爆(は) ぜて
種子を放出したあとの、果実の残骸ではないでしょうか('_')
先ほど見たように、果実は重いし大きいので 杯の外に出て下垂します。
なんらかの理由で 種子を放出し 軸だけになった果実は 軽いはずです。
それで リバウンドして カップの中に 軸だけ戻ってきて
上を向いているのではないでしょうか??