アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

カリガネソウ - 別名「帆掛草」

2020-09-22 20:33:59 | みんなの花図鑑
カリガネソウ(雁草、雁金草)の名は 花の形状が雁に似ている草であることに由来します(wiki)。


別名を「帆掛草」といい、個人的にはこちらの名のほうが好きです。




カリガネソウは もとはクマツヅラ科ダンギク属でしたが、分子系統解析により 現在は シソ科に分類されています。




ハナバチなどが留まったとき、虫の重みで上方に長く突き出した曲がったシベが虫の背中につくように設計されています。









この花など 雌しべが 雄しべの集団から離れています。クサギの花みたいな 雄性期・雌性期があるのかな?




ヒガンバナと、リコリスと、

2020-09-22 17:02:53 | みんなの花図鑑

ヒガンバナ属は Lycoris (リコリス)で同じことなんですが、ヒガンバナ(曼珠沙華)といったら、堤防に自生しているこういう赤い彼岸花のことを自然と思い浮かべます。




「稲作伝来とともに中国から日本に伝わった帰化植物と考えられている。田んぼの畦や堤防などに群生することが多い。かつては飢饉の際に球根を毒抜きをして食用にしてたこともあると言われている。」
(AGSfan - 花と広がるコミュニケーション>特集>リコリス>彼岸花(曼珠沙華)について)




「昔死んだ人を土葬していた時代に、土葬の回りに彼岸花を植え、球根の毒を嫌い
ノネズミや獣をより付けない様にしていたので、彼岸花咲く場所は土葬の跡地でした。」(知恵袋「彼岸花は不吉な花ですか」の回答より)



「でも”まんじゅしゃげ”=天上の花とも呼ばれ相反する言い方もあります。
今では数え切れないくらいの彼岸花の名所があります。
美しい(独特の花びら)花皆んなが鑑賞しています。」(同上)






それに対して 「リコリス」というと 通常、学名リコリス(ヒガンバナ)属のことではなく、園芸品種のことをイメージします。

安城デンパークのグラスガーデンで咲いていたリコリスです。



「従来、ヒガンバナは日本ではあまりよいイメージがなかったため、生産は多くありませんでした。しかし、欧米でのリコリスに対する人気の高まりとともに、その価値が見直されてきました。花色は赤、白、黄、オレンジ、ピンク、紫と豊富で、光沢のある花弁が美しく、園芸品種も多くつくられています。」(NHKみんなの趣味の園芸「リコリス(ヒガンバナの仲間)」)




ここからは 上のリコリスの傍にあった「リコリス Phone(フォーン)」という品種です。




Phone(フォーン)だから「電話」のことだと思うのですが、「リコリス 'フォーン'」でネット検索すると、「Lycoris cv. fawn」という同じ色のリコリスの記事がいくつかヒットします !(^^)!



fawn のほうは 英語だとすると「子鹿」という意味なので、たぶんこの花の色のことを言っているのではないかと類推できるのですが、「電話」という名前のほうは ちょっと由来が分かりません。



ヒレタゴボウ - 自家受粉?

2020-09-22 11:06:37 | みんなの花図鑑

ヒレタゴボウは「ヒレタ・ゴボウ」ではなく「ヒレ・タゴボウ」で 、「ヒレ」は葉の付け根の茎に翼があり盛り上がっていること、「タゴボウ」は同じチョウジタデ属のチョウジタデのこと。





タゴボウ(チョウジタデ)のほうは在来種で、花も小さくその気になって探さないと気が付きませんが、ヒレ・タゴボウのほうは今水田でイネと一緒に花盛り。




さて例によって「シベ」の観察ですが、中央の雌しべの柱頭(電球型)に雄しべの葯がくっついています。




4枚の花弁の一枚が落ちているので、横からシベを観察。
黄色い花粉が黄色い電球の上にいっぱい乗っかっています。




受粉すると花弁は萎れ、花柱も赤くなります。




花弁やおしべが落ち、めしべの花柱部分も脱落すると、4枚の萼片に包まれた長い子房だけ残ります。出来立ての果実の天辺には 4つの白い紋が。