
アオイ科の植物は原産地が世界中に渡っています。最初に紹介したオクラの原産地はエジプトやエチオピアでした。タイタンビカスの親モミジアオイやアメリカフヨウは北米でした。
このムクゲは中国が原産地といわれていますが、もっと広く中国、インドあたりから小アジア地方とする説もあるようです。

韓国の国花で、漢字で「無窮花」または「木槿」と書かれ、「무궁화 (ムグンファ)」と呼んでいるようです。この「ムグンファ」が日本語の「ムクゲ」の基とする説もあります。
ムクゲの花は中心部分が紅くなっているものが多いですが、このムクゲは白一色です。

さて、ムクゲのシベですが、雄しべが合着して筒を作りその中をめしべの花柱が貫通して筒の先で柱頭を展開する構成は他のアオイ科と共通ですが、タイタンビカスやモミジアオイに較べると、つつましやかです。

雌しべの花柱は丸棒ではなく複数の花柱が分離せずに伸びて、やはり分離せずに柱頭を展開するようです。

雄しべ筒と雌しべの花柱の境界付近を接写してみましたが、花粉がいっぱいでよく分かりません。
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