刈られたヨシを束ねる参加者(高槻市で)
雅楽器「 篳篥(ひちりき) 」のリード(吹き口)の材料として使われるヨシを収穫するイベントが7日、高槻市の淀川河川敷で行われた。イベントは8日にもあり、計約2トンを収穫して紙や糸の原料にするという。
この付近は「鵜殿のヨシ原」と呼ばれ、平安時代から篳篥に使うヨシの採取地として知られる。日よけなどの「よしず」にも加工されてきたが、戦後は安価な輸入品に押され、ヨシが使われなくなっていった。
イベントは、ヨシ原の保全と新たな活用法を探ろうと、一般社団法人「ヨシオープンイノベーション協議会」が企画。市民ら約40人が参加し、刈られたヨシ100本を1束にした。中には、オギやセイタカヨシなど別種も混在し、参加者は丁寧により分けていた。
協議会の塩田真由美代表理事は「新たな活用法でヨシを守っていきたい」と話した。