機雷掃海訓練に重点が置かれた=2024年9月、ブルガリア・バルナ沖
中谷元・防衛相は25日の記者会見で、昨年9月に海上自衛隊の隊員10人をブルガリア沖の黒海に派遣し、米国やウクライナと機雷掃海演習を行ったと明らかにした。海自の機雷掃海能力は高く、ノウハウを共有することでロシアによる機雷敷設で苦しむウクライナを支援する狙いがある。
防衛省によると、演習は米国とウクライナが共催する「シーブリーズ」で、海自は2021年から参加している。黒海の演習では、訓練用機雷の除去を行った。安全が確認されたブルガリアの領海内で演習しており、危険性はなかったとしている。
中谷氏は「日ウクライナ防衛協力、交流の進展の観点から、大変意義深いものだ」と語った。長期間発表しなかった理由については、「艦艇の派遣を伴わず、少人数の参加に止まる点などを総合的に勘案し、積極的に公表しなかった」と説明した。