栃木県足利市の渡良瀬川にかかる昭和初期に作られた全国でも珍しい3連アーチの橋の架け替え工事が25日午前、無事に完了しました。
足利市の渡良瀬川にかかる「中橋」は、89年前の昭和11年に完成した全国でも珍しい鉄骨の3連アーチが特徴で、長年にわたり地域の発展を支えてきた街のシンボル的な存在です。
しかし、橋は堤防よりも低いため、3年前から架け替え工事が進められていました。
25日は午前9時半ごろから3つのアーチのうち、最後に残っていた中央部を移設する工事が行われ、アーチと橋桁をクレーンでつり上げておよそ10メートル下流側に架け替え、作業は30分ほどで完了しました。
移設の様子を見に来た近くに住む80代の男性は「子どものころから見ていた橋なので、工事が完了して感動しました」と話していました。
栃木県安足土木事務所の寺田武久さんは「無事に移設が完了してほっとしています。工事はまだ続くのでご理解ご協力をよろしくお願いします」と話していました。
中橋は今後、路面などの改修が進められ、ことし5月ごろに歩行者と自転車専用の橋として生まれ変わる予定です。