外苑茶房

神宮外苑エリアの空気を共有し、早稲田スポーツを勝手に応援するブログです。

夏祭り

2010-07-15 19:49:55 | 社会全般
もうすぐ梅雨明けです。
夏は、お祭、盆踊り、花火大会など、いかにも日本らしい地域行事が行なわれる季節です。

子供の頃、私も例にもれず、お祭が大好きでした。
普段は、暗くなる前に帰宅しなさいと親がうるさいのに、お祭の時は特別。

屋台の照明で浮かび上がる神社の境内は、別世界、夢の世界でした。

富山県滑川市に住んでいる頃は、海岸に面した櫟原神社(『いちはらじんじゃ』と読みます)のお祭が、地域最大の行事でした。

神社のサイト
※HPにリンクが張ってある地図の縮尺を1/8000に調整すると、私が1年間だけ通った寺家(じけ)小学校が、市役所の隣に表示されます。

お祭当日は、父の勤務する工場も半ドンとなり、町はお祭一色。
滑川市内の各地区から、大人のお神輿と子供のお神輿が、神社に集まって来ました。

子供用のお神輿は、木材を組んで漫画のヒーローを書いた障子紙を貼り、その中にローソクを灯すというもので、怪傑ゾロや七色仮面などの絵があったことを憶えています。

また、まだ昭和30年代半ばということもあり、第二次大戦で腕や足を失った傷痍軍人さんが、境内の片隅で募金箱を抱えて立っている姿も記憶に残っています。

東京の目黒区に引っ越してからは、駒沢通り沿いの十日森神社のお祭が、身近な存在でした。
かなり狭い境内なのですが、夜に屋台が並ぶと別世界になってしまうから不思議です。

お祭のお神輿や山車に参加する楽しみの一つに、お神輿を担いで汗だくになった後で配られるお風呂券(銭湯の無料券)と梨。

ある年には、友達と一緒に銭湯で騒いでいると、壁の向こうの女湯から、同級生の女の子たちの声が聞こえてきました。
『おーい、○○ちゃーん』と呼ぶと返事がするので、声のする方向に向けて、壁越しに石鹸を投げたり、お湯をかけたり、食べかけの梨を投げたり・投げ返されたりと、大騒ぎとなり、最後は、銭湯の親父さんから怒られてしまったこともありました。

今の子供達も、お祭で友達と騒いだりしているのでしょうか。
大規模なお祭、例えば『○○みなと祭』というような商業的な色あいの強い催しでは、子供は主役になれません。
ですから、大人になってから、そのお祭の知らせを聞いて望郷の念にかられることもありません。

しかし、地域に根ざした手作りのお祭は、いつまで経っても良い思い出となって残っているものです。

そういう行事こそ、大切に伝えていってもらいたいと思います。
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