花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

一点豪華主義!

2019年06月03日 | 研究
10年間の研究活動で数々の日本一を受賞したチームフローラフォトニクス。
日本中を駆け回ったメンバーの超積極的研究活動の原動力は潤沢な資金。
支出の自由度を考えると体感的には
スーパーサイエンスハイスクールを凌いでいたかもしれません。
副賞としていただいた賞金は次なる研究につぎ込み
そしてまた受賞しては賞金をいただくという好循環は10年間途切れませんでした。
「賞金稼ぎ」とからかわれたこともありましたが
決してみなさんが思うほど無駄遣いはしていませんでした。
しかしそんなフローラですが、出費を惜しまないものがありました。
それが実験材料や実験機器の購入。普段は代用できるものを探しますが、
ここぞという場合にはたとえ高額でも手に入れたものです。
そのひとつが水質を測定する装置。簡易ではありますが20万円以上もしました。
学校にお願いしたら10年経っても買ってくれることはないでしょう。
しかし思い切って購入したおかげでバイオエンジンの開発に成功し、
昨年のストックホルムでの大活躍にもつながりました。
この装置は今年もハンターズが大切に使っています。
さてハンターズはフローラと違い、まだ駆け出しの研究チーム。
予算などスズメの涙しかありません。
したがって使用する植物は自分たちでタネから育てることになりますが
唯一、なけなしの資金をはたいて購入した苗があります。
それがこの研究に使うワタの苗。コットンです。
昔から東北は寒いので綿花の栽培はできません。
したがって種子などもらえないため、購入することにしたのです。
裕福なフローラがみたらと大笑いすると思いますが
わずか数千円でも今のハンターズにとっては大金。
それでも研究に必要なものには出資を惜しまないという
フローラの流儀は引き継がれています。
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Camp7

2019年06月03日 | 研究
ここはハンターズの本拠地である馴化温室。
昨年までフローラが使っていた温室を引き継ぎました。
温室の外にたくさんの植物が並んでいます。
この植物のほとんどは彼らが種子から育てたもの。
フローラと違い資金のないハンターズは
苗をたくさん購入できるほど裕福ではないからです。
温室内で4月に播種し、順調に育っていましたが現在ちょっと苦戦しています。
理由は季節外れの猛暑。北海道でもとんでもない高温になりましたが
この現象は青森県も同じで、なんと育苗していた植物が
高温障害を受けてしまったのです。
ダメージを受けた植物では何の実験もできません。
今だったらなんとかなるかもしれないと考え
みんなで急いで苗を鉢上げして外に出しました。
気温も落ち着き、幸い恵の雨も降っています。
なんとか元気を取り戻してほしいものです。
このように植物を使った研究はきちんと実験するのはもちろんですが
その前にちゃんと実験材料を育てなければならないという
2重のハードルを超えなければなりません。
まるで障害物をクリアしながら宝の眠っている山頂を目指す過酷な山岳レースです。
馴化温室はベースキャンプですが、
エベレスト登山でいえば山頂を目指す最後の第7キャンプでもあります。
ハンターズはここから果敢にフローラの財宝探しにアタックします。
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