花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

古い切符

2019年06月29日 | 学校
資料を整理していたら古い電車の切符が出てきました。
この切符の日付を見て驚きませんか。
なんと2011年3月11日。
あの東日本大震災のあった日です。
もっと驚くのが切符を買った時間。
そこには14 42と印字されています。
震災の発生時間は14時46分。
つまりこの切符を買った4分後です。
震災の前日まで新しい学科を立ち上げるために
もう一人の先生と愛媛大学などを見学していました。
そして3月11日、飛行機で青森に帰るため一度羽田空港で降り
待ち時間を利用して新しくできたターミナルを見学しようと
この電車の切符を購入。今まさに改札を通ろうかという時に
東日本大震災が発生したのです。
震災のため飛行場は閉鎖。たくさんの利用客は
空港で一晩野宿するはめになりました。
翌日の午後、やっとのことで三沢空港に帰ってきましたが
生きた心地のしなかった忘れられない体験です。
この日は課題研究のあった日。フローラの女子メンバーは
こちらが出張だったため自分たちだけで研究発表の練習をしていました。
名農の被害は大きくなかったもののよくぞ落ち着いて避難してくれました。
もし大きな被害があったらと考えるとゾッとします。
そんな彼女たちですが、数週間後にはサクラソウ保護のために活動を開始。
そして数年後、農業と工業を融合させた新学科「環境システム科」が誕生します。
古い切符ですがいろいろなことを思い出させてくれます。
コメント

ノイバラ

2019年06月29日 | 学校
ご存知、野バラともいわれるバラの原種「ノイバラ」です。
日本のいたることに見られる最も身近なバラではないでしょうか。
放っておくとつるを伸ばし、周囲に迷惑をかけるので
環境整備の際によく切られてしまうようです。
こんなどこにでもあるノイバラですが
バラ園芸の世界にとても優れた形質を提供しています。
ひとつは四季咲き性。年に1回しか咲かなかった
今までのヨーロッパのバラに画期的な特徴を与えました。
もうひとつはつる性。枝をぐんぐん伸ばす厄介なノイバラですが
ヨーロッパで交配され、美しいつるバラの元となっていきます。
バラといえばイングリッシュガーデンや
ベルサイユのバラを思い浮かべるように
ヨーロッパのイメージがありますが、
実はノイバラやハマナスなどアジアのバラの遺伝子が入っています。
まさに生物の多様性。邪魔者の形質が活かされました。
そう考えると人間含め、どんな生物だって世界にひとつだけの存在。
自信をもって生きろと野生のバラが教えています。

コメント