花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

柔軟な発想

2019年06月06日 | 学校
今年もブルーベリーが実をつけ始めました。
ほったらかしでも毎年きちんと実をつけてくれるので
たいへんありがたい果樹ですが、欠点があるとしたら収穫。
特別な技術も用具も必要ありませんが、
小さな実なのでちょっと収穫したぐらいでは量がとれないのです。
大きなジャム瓶ぐらいの量しか入っていないパック1個で
500円ぐらいと高値で販売されているのもわかるような気がします。
さて他県の話ですが、生徒が減少し果樹園を持て余した農業高校がありました。
なぜなら生徒が減ると農場職員も減るので人手不足となり
従来の規模の農場を維持管理できなくなるからです。
そこでその学校は管理作業が大変なナシなどの果樹を古いものから徐々に伐採し、
手間のかからないブルーベリーにかえていきました。
しかしブルーベリーは収穫に手間がかかるため、
生徒数の減少した学校では、結局人手が足りず問題となりました。
皆さんならどう解決しますか?
なんとその学校のとった解決策は観光農園化。
地域の皆さんに摘み取りしてもらって重量で販売するという
逆転のアイデアを思いつきました。
手間のかかる収穫をお客様にしてもらうのです。
お客様は摘み取る体験を楽しめるうえに
市場価格で販売すれば平日でもお客様はきます。
その結果、なんと農場収入は従来より増えたのです。
さらに生徒たちもポスターを作ったり、いらっしゃったお客様に収穫を指導したり
自らもジャムにして販売するなど活きた実習ができるようになったと
昔、ある校長先生からお話を伺ったことがあります。
現在、生徒数の減少や学科改編、学校統合で
農業高校は大きな課題を抱えています。
乗り切るには教育内容や指導法はもちろん、
マーケティング、ブランディング、コミュニケーション戦略など
農場や学校を売り込む企業的な経営思考が求められています。
ブルーベリーでも食べながら新しい農高の姿を妄想してみましょう。
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一軍はファームへ

2019年06月06日 | 環境システム科
養液の中にたくさんの苗が浸かっています。
これはイチゴの苗です。
環境システム科では夏秋イチゴの水耕栽培をしているので
おそらくこの苗も夏秋イチゴだと思われます。
しかしすでに苗は植え付けられ順調に生育しているので
もしかしたらこれは予備の苗かもしれません。
このような予備軍を野球などではよく二軍、
プロ野球ではファーム(Farm)ともいいます。
ところが名農では意味が違います。
一番良いイチゴ苗は農場、つまりファームで栽培されるのです。
つまり名農では一軍こそファームなのです。
では出番を待つ若手など二軍の待機場所を何といえばいいのでしょうか。
おそらく、これそこ先日紹介した
ナーセリー(nursery)というべきなのでしょう。
ハンターズの温室でも晴れの実験のために
4月から養生を続けている苗がいっぱいあります。
気がつけばもう6月。
ナーセリーからファームに昇格する時が近づいています。
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