花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

水遊び

2019年06月07日 | 研究
気温が25℃を超えたこの日、
久しぶりに馴化温室前の広場で実習しました。
本来、この広場は駐車場なのですが、
農場にあるので自動車をとめるのは学食関係の方だけ。
したがっていつもガラガラです。
実習はこれから行う実験の準備ですが、たいへんなのは後片付け。
当たり前ですが、農具や器具をきれいに洗ってもとの場所に戻さないと
次回行う際にスムーズに進まないからです。
温室の前には水道が完備されていて蛇口は4つ。
そこでそれぞれ自分の使った農具を洗って返却します。
いつもは面倒くさい水洗いですが、この日ばかりは涼しいので大喜び。
楽しそうにいつまでも洗っています。
このようにメンバーは水遊びのような実習を楽しんでいますが
こちらが常に気にしているのは天気図と梅雨の情報。
雨が降ると屋外での実習ができなくなるからです。
よく降っていた雨が上がったら
すぐ実習できるのではという人がいますが、それは大違い。
雨水をたっぷり吸い込んだ圃場はぬかるんで歩けません。
またせっかく整地された圃場が足跡で壊れてしまうのです。
したがって青空になっても適度な土壌水分にならない限り実習はできません。
すでに梅雨入りした地方もありますが
青森県に梅雨前線が上がってくるのはもう少し先。
それまでに屋外での実験が終わるように
スケジュールを再調整しているハンターズです。
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名前で呼んでください

2019年06月07日 | 環境システム科
バラの季節になりました。
バラには数万種ともいわれるたくさんの品種があります。
それだけ昔から人々に愛され、交配され続けてきたのです。
草花にもいろいろな種類がありますが
お米やリンゴなどのように品種名で呼ばれるものは多くありません。
キクはキク、パンジーはパンジーなのです。
ところがバラだけは品種名で語る場合が一般的です。
例えばラ・フランス (La France) というフランスで育種されたバラがあります。
1867年に作出されて、剣弁高芯咲き。
ピンクの幾重にも重なる大輪。そしてフルーティーな香り。
みなさんが頭の中で浮かべるこれぞバラという優雅なイメージの品種です。
このラ・フランスは中国バラのある原種と交配され
今までのヨーロッパバラにはなかった四季咲きという形質を持つ初めてのバラとなりました。
ヨーロッパのバラにとってはこれは大きな出来事。
したがってラ・フランス作出以前のバラをオールドローズ、
以降のバラをモダンローズと分類するようになりました。
つまりバラにはワイルドローズ(原種)、オールドローズ、モダンローズの3つがあるのです。
これらがさらに細かく系統に分かれていて、それぞれがまたドラマを持っており
品種名で語られています。それだけバラは花の中でも別格な存在なのです。
さてこのバラの名はデンティベス(Dainty bess)。
1925年にイギリスで作出された品種。つまりモダンローズです。
四季咲季で香りの分類はスパイシー。
大輪できれいなピンクの花もきれいですが、
原種のような一重の咲き姿がなんともいえずいいものです。
華麗な八重咲き、清楚な一重咲き、香りの種類や強弱、
立木やツル性などさまざまな形質があるので、
ぜひご自分のお気に入りを見つけてみるのも面白いと思います。
「プリンセス・マサコ」など女性皇族のお名前をつけたバラたちもあります。
こちらも集めてみるのも面白いですね。
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