花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

コンクリートと三和土

2020年07月07日 | 研究
これもハンターズの紅一点の作品。
上の黒いのが犬、下はウサギのミッフィーです。
ともにシリコンの型にコンクートと三和土を充填して
その違いを比較したものです。
三和土が土と砂、消石灰とニガリを混ぜて水で練って作るのに対して
このコンクリートはセメントに水を混ぜるだけ。
強度を出す必要がないので砂はいれませんでした。
型から取り出すと、出来上がりがまったく違います。
土や砂が材料のためザラザラしている三和土に比べ
コンクリートはとてもなめらかな肌触りなのです。
また三和土はコンクリートより水が少ないので混ざりにくく
犬には混ざりきっていない消石灰が白く見えています。
さらに三和土のミッフィーは型から取り出す時に耳が折れてしまいました。
このように比べてみると、それぞれの強度の違いや風合いの違いが良くわかります。
ではなぜこの犬は真っ黒なのでしょうか。
これは松煤という松を燃やしたススを混ぜたから。
よく蔵で見る真っ黒の漆喰を作る方法です。
ではミッフィーはなぜ色がついているのでしょうか。
こちらは雲母を原料にした顔料を混ぜたから。
さらに練り香水も混ざっているので柔らかないい香りがしています。
部屋に置いたり、衣装タンスに入れたりと女の子らしい使い方ができそうです。
しかしちょっとコンクリートは練る際に加えた水が少し足りなかったようです。
機会があれば再度挑戦して、完成作品を作りたいと思います。
今日は七夕。今晩のお天気はどうでしょう。
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一目瞭然

2020年07月07日 | 研究
馴化温室脇でハンターズが栽培しているトウモロコシです。
奥のトウモロコシに比べ、手前のトウモロコシの葉が濃く、茎が太いのは一目瞭然。
同じ品種、同じ栽培管理をしていても、ずいぶん違うものです。
実は手前は堆肥を施したもの、奥は無肥料栽培です。
肥料が大好きなトウモロコシは、肥料のあるなしでこんなにも生育が変わります。
彼らの用いたのは有機肥料である牛糞堆肥。
窒素分を少し含み、徐々に植物へ供給される緩効性肥料です。
有機質肥料は牛糞だけでなく、同じように窒素を含む大豆や椿、ナタネやゴマなのど油粕や
リン酸を含む貝殻や魚粉、骨粉などいろいろあります。
それぞれが含んでいる栄養分を考えて散布することで
有機質肥料でもいろいろな効果を得ることができます。
さてせっかく元気に成長している肥料ありのトウモロコシ群ですが
おそらく私たちが知っているような立派な実はつかないと思われます。
なぜなら植え付け株数が少なすぎるから。
以前も紹介しましたが、トウモロコシはてっぺんの雄花に比べて
茎中央につく雌花の熟すスピードが遅いからです。
したがってこのトウモロコシの雌花が受粉態勢に入った際には
すでに雄花はもうおじいさん。たくさんの花粉を提供できないのです。
したがって別の雄花に頼ることになりますが、栽培しているのはたった10株。
生育のバラツキがあまり期待できないため
おそらく未熟果になる可能性が高いと思われます。
せっかくの美味しいスィートコーン。残念です。
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