花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

憧れ

2020年07月24日 | 研究
まだ梅雨明けしていない南部町に紫陽花が咲いています。
大きく存在感のある花が季節を感じさせてくれます。
さて紫陽花といえば思い出すのが京都の桂高校。
今から10年以上も前、高校ながら新しい品種を育成していました。
次々と高校発の新品種が掲載される種苗カタログを見ていると
花の素晴らしさはもちろんですが、なんてすごい学校だろうと驚いたものです。
このように桂が大活躍していた頃、TEAM FLORA PHOTONICSは誕生します。
園芸科学科の草花班ということで、いつかはあの高校のようになりたいものだと
みんな漠然とした目標を掲げていたのを覚えています。
もちろん向こうは本州最北の小さな農業高校はもちろん、
フローラの名前も知るはずがありません。こちらの一方的な憧れでした。
あれから10年、フローラはいろいろな研究に取り組み、メンバーは大活躍していきます。
しかし皆さんに評価していただくようになっても、桂はそのずっと先を進んでおり
名農やフローラの存在などまったく知るはずもありません。
2019年2月、解散を目前にしている最後のフローラが
ある東京の発表会に東北代表として出場することになりました。
会場に行ってびっくり。なんと桂も出場しているではありませんか。
10年活動してきましたが、研究活動の大会で同じ会場にいれたのは過去数回だけ。
ほとんど接点はなかったので、ドキドキ。
当時のフローラには農業クラブの役員もいたため
あの桂の発表を見ることができると喜んでいました。
面白いことにこの大会には高校生同士が交流をする場が設けられていました。
フローラ最後だからみんな伸び伸びと交流会を楽しんできたようですが
戻ってきたメンバーの第一声が「名農のことを知っていた」というのです。
さらに「頑張っている学校だ」と認めていたというのです。
結成から10年。解散直前にフローラの大きな目標が達成されたような気がした瞬間でした。
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園芸ビジネスが本業の環境活動家

2020年07月24日 | 研究
何の瓶詰めでしょうか。きれいな色です。
これはどこかの輸入食材屋さんから購入したものではありません。
なんとかつてチーム フローラフォトニクスが製造したトマトピューレなのです。
注目して欲しいのは色の違い。おそらくケチャップといえば
原料がトマトなので真っ赤というイメージが誰もがおもちだと思います。
ところが実の色は品種によって全く違います。
輸入種子の専門店のホームページをご紹介しますのでご覧ください。
数えきれないほどの品種と色の違いに驚くはずです。
これらを原料にして作ると当然、さまざまな色のピューレとなるのです。
しかし市販されているピューレの原料を見ると「トマト」としか表記されていません。
ピューレだってお米のように品種で選べる商品戦略があってもいいと思いませんか。
またトマトの色はリコピンやカロテンなど含まれる植物色素で変わります。
これらは健康維持機能と呼ばれる物質で、色によって効能も違うはずです。
味で選ぶ、機能性で選ぶ、ァッションとして色でピューレを選ぶ。
こんな楽しさを消費者に与えたいというのがこの研究のコンセプトでした。
でもなんでフローラがこんなものを作ったのか不思議に思う方もいると思います。
しかし農業は生産、加工、販売と生産者から消費者まで一連のフードシステムを担う6次産業。
したがって商業的な学習も必須のため、商品開発という研究にも挑むのです。
それで誕生したのが、このオリジナルトマトピューレなのです。
5年以上も前の活動ですが、試作したピューレはこれだけじゃありません。
また次回ご紹介します。
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