花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

歴史を語る温室群

2021年04月26日 | 環境システム科
ここは名久井農業高校の第2農場。
園芸科学科の草花部門と環境システム科の温室が所狭しと並んでいます。
先日、久しぶりに天気が良かったので
環境システム科の2年生を案内しました。とはいっても彼らは2年生。
1年生の時、すでにいろいろ見学したと思っていましたが
詳しくは説明を受けていなかったようで、皆さん興味深げに眺めていました。
第2農場に建っているガラス温室は全部で7棟。
サイズも作りもみんな違います。なぜなら目的が全部違うから。
全棟案内しましたが、名農の学科の変遷がよくわかり、
説明したこちらも久しぶりに歴史を思い出すことができ
充実した時間を過ごすことができました。
さて右側手前の温室はハンターズの本拠地である馴化温室。
今年もこの温室でメインの植物研究が行われています。
しかし本来の目的は生物工学で試験管培養したランなどの植物を
外気にならすための温室。フローラ結成時に借用したままもう10数年。
今度こそ返却しなければと思いながら、今年も使わせてもらっています。
その奥の温室はかつての観葉植物温室。
園芸科学科によってバナナなど熱帯植物が育てられていました。
しかし現在は使われていません。なぜなら熱帯植物を育てるには
冬でも温度を確保する必要があります。石油代も高くなりました。
学習とはいえ、収入のあがらない温室の維持が難しくなったことから使われなくなりました。
昭和時代にできた古い温室とはいえ、めったにお目にかかれない石垣壁を持つ重厚な作りです。
「古い船をいま動かせるのは古い水夫じゃないだろう」とは吉田拓郎氏のメッセージですが
この古い温室も若い名農生のアイデアで新しい活用法を見つけて欲しいものです。
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先輩のおかげです

2021年04月26日 | 研究
ご覧ください。棚にずらりと並んでいる12個の水槽。
水がたった1リットルしか入らない小さなタイプです。
実はこれは熱帯魚のベタを飼育するための水槽で
昨年、世界チャンプになった先輩のトレジャーハンターズが
三和土の耐久性を調査するために15個購入したものです。
面白いことに彼らの先輩であるチームフローラフォトニクスが
世界準グランプリを受賞した研究を進める際も
やはり60cmの水槽を40個以上購入しました。
こんなに水槽買ってどうするのといわれそうですが
60cm水槽は実験が終わった秋に中古品として
文化祭で安く叩き売り。今後の活動費にあてました。
ところが昨年はコロナの感染拡大で文化祭は一般公開なし。
そのためベタ用の小型水槽は販売されることなく倉庫に眠っていたのです。
すると環境班3代目のフローラハンターズのあるメンバーが、
偶然ながらまた水槽を使う実験を計画。
文化祭で販売できなかったことが、今はありがたいと感じます。
さて棚の小型水槽に入っているのは先輩同様、三和土のサンプル。
しかし浸漬したにもかかわらず、ほとんど崩れていません。
これは昨年先輩が浸漬しても崩れない配合比を見出したから。
研究目的が違うため、配合するものが少し変更されていますが
先輩のデータを受け継いでいるので最初から強い三和土を作れるのです。
これもすべて先輩のおかげ。感謝感謝のフローラハンターズです。
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