これは2016年のフローラの2年生が発表した研究のタイトル図表。
「ネコの手サービス」と名前からもってユニークです。
なぜなら、この研究は科学分野ではなくビジネスプランなのです。
フローラはこの前年である2015年に長年のサクラソウの保全活動や
バイオエンジンなどの開発が認められ農業クラブで大活躍しました。
いつも思うのですが、農業クラブの大会に出場すると
その年の4月から秋までと長丁場で取り組むため新しい研究に取り組めず、
気がついてみると翌年は何の成果も残っていないことがほとんど。
山を過ぎると谷になる。したがって2016年のフローラは引き出しが空っぽ。
一から作り上げていかなければなりませんでした。
それではあまりにもかわいそうなので、植物の研究をしながら経験値をあげるため
このようなビジネスプランコンテストに出場したというわけです。
主催者は、クロネコを見てわかる通り「ヤマト運輸」。
全国の高校生に呼びかけ新しいサービスプランを考えてもらおうというイベントでした。
当時はコロナもないので、夏に全国の出場校が東京の物流センターに招かれ事前勉強会。
そのシステムのすごさに驚いたものです。そこから約半年かけて案をブラッシュアップし
冬にまた東京本社に集まり、社長さんの前で最終プレゼンを行いました。
これはその時のタイトルなのです。フローラが提案したのは地域のホームセンターと
連携して安い農業資材を畑まで配達してくれるサービス。
ネコの手も借りたいほど忙しい農家さんをサポートするアイデアで、
注文から決済まで電話とカードだけでできるようシステムを考案しました。
田舎の農道は狭いので「コネコ」という名の4WD軽トラックの導入も提案。
すると農業高校生らしい視点が高く評価され全国2位に輝きました。
このような発表経験が生きて彼らは翌年、バイオエンジンTYPE4で大活躍します。
この大会はこの年をもって廃止となりましたが、ぜひ復活してほしいものです。
さて2021年の環境班はこの年と同じ状況。後輩のいないハンターズは
水大賞やテクノ愛など昨年の大会に出し惜しみすることなくすべて成果を放出。
ドラえもんのポケットもすっからかんです。
したがって今年は経験とデータを蓄積する我慢の年。
自分自身を育てるいろいろなタネを蒔きたいと思います。