花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

玉手箱

2021年04月03日 | 環境システム科
3月最後にオリエンテーションとチームの愛称、
そして各自の研究テーマを決めたフローラハンターズ。
そんな彼らに数々のダンボール箱がプレゼントされました。
箱は全部で6個。それぞれの研究テーマが書かれています。
何だろうと嬉しそうに開けるメンバーが目にしたのは、さまざまな物品。
中には見たこともないような器具も入っています。
これはこちらが事前に準備した研究資材。これがすべてではありませんが
これからチャレンジする彼らに必要な主なアイテムになります。
一人一テーマ。オリエンテーションをしたのでわかってはいたものの
自分だけの玉手箱を開けて、皆さんあらためてどんなことを感じたのでしょう。
誰にも頼れない責任の重さによる不安、やってやろうという決意。
人によってさまざまだと思いますが、ある時は一人で果敢に挑戦し
ある時は仲間でスクラムを組んで課題をクリアして欲しいものです。
さて次回の活動も春休み中。6名のメンバーをテーマが似通っている2班に分け
それぞれ実験装置作りなどに取り組みます。
チームフローラハンターズ。
まもなくジェットスタートとなります。
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早すぎた研究

2021年04月03日 | 
この真っ白いキノコをご存知ですか。
キノコで有名なホクトが育成したブナシメジの「ブナピー」に
よく似ていますが違います。これは「はつゆきたけ」。
なんと皆さん大好きなナメコの突然変異種で青森県で発見されました。
実は15年以上前、県の林業試験場のご協力を得て
このはつゆきたけをリンゴ剪定枝で栽培する研究を行っていました。
当時、はつゆきたけは県内、それも田子町という隣町だけで栽培されていた特産品。
生徒たちと取り組んだ結果は、ビギナーズラックでなかなかのでき。
青森県のリンゴで青森県ならではのはつゆきたけを栽培するプロジェクトは高評価でした。
気になるのは最近、地元スーパーではつゆきたけの姿が見えなくなったこと。
食感がよく、それは美味しいキノコだっただけにちょっと不安です。
研究班は、はつゆきたけと一緒に人気のエリンギの栽培にも挑戦していました。
エリンギはエリンジュウムという草花の根に生えるキノコなので
栽培できるか不安でしたが、こちらも簡単に栽培でき、
栽培キットを自作しては皆さんに無償配布した記憶があります。
逆に栽培を諦めたのはマッシュルーム。こちらはオガクズではなく土で栽培するもの。
栽培法がちょっと違うので断念しました。キノコ嫌いのメンバーもいましたが、
何もない培地からニョキニョキと顔を出してくるのは不思議な光景でみんな興味津々でした。
そんな栽培研究を行っていた際、LEDをキノコの照射する実験もしていました。
すると何度やってもLEDの波長によって不思議なことに傘の色が濃くなったり、
傘の下の柄の部分の長さが長くなったり短くなることに気がつきました。
しかしどこにもそんな文献はありません。そこで国など多くの試験場に問い合わせた結果、
キノコは光を感じないので、波長で変化するのは考えられないといわれてしまいました。
当時、キノコにLEDを照射する変わり者がいなかったので研究例がなかったのだと思います。
結局、理由不明のままプロジェクトは数年で終わり、生徒たちは卒業してしまいました。
キノコに光受容体が発見されたのは、その数年後。あの現象は偶然ではなかったのです。
研究班が時代よりちょっと先を歩いていた頃のエピソードです。
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生物季節観測

2021年04月03日 | 学校
名久井農業高校の玄関に今年も梅の花が咲きました。
これが早いのか遅いのかわかりませんが、
平年並みだと職員が話していました。
このように梅や椿の開花日を観測するのを生物季節観測といいます。
1953年から気象庁によって観測されていたこの観測を
2021年度から廃止縮小するという話題が昨年ニュースとなりました。
名農にはかつて気象班があり、生物季節観測もできる範囲で行っていたことから
これはとても残念なニュースでした。
ところが先日、生物季節観測の発展的活用に向けて
試行調査を行うことが発表されました。
これには驚いた人も多いと思います。
長年の開花情報などがすっかり生活の中に組み込まれているため
存続を訴えた人が多かったからかもしれません。
今後の行方が楽しみです。
ちなみに今年の梅の開花情報では盛岡は3月29日とちょっと早目。
青森市は昨年4月11日で今年はまだ開花には早そうです。
名農はその中間の位置。今開花しておかしくないようです。
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