花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

手作り水耕栽培装置

2021年04月09日 | 研究
フローラハンターズの男子メンバーが何やら工作しています。
彼の研究テーマは水耕栽培。水耕栽培を学習の中核に置く
環境システム科にぴったりのテーマです。
とはいっても普通の水耕栽培は他の研究班も行っているので
ユニークさを追求するハンターズはひとひねりする必要があります。
そこで彼が取り組んでいるのはミスト栽培。
根を養液に浸す一般的な水耕栽培や
根に養液を吹きかけるエアロポニック栽培法ではなく
根圏全体を細かい霧、つまりミストで包み込むようにして
栽培するユニークなアイデアです。
よく都会の夏のイベントで微細な霧を発生させては蒸発させ
気化熱で周辺の気温を下げるという装置を設置しています。
霧に触れてもびしょ濡れにならないことから、
これをドライミスト呼んでいますが
これを使って栽培しようという研究です。
もちろんそんな装置など売っていません。
だから自作しているんです。
でもなぜそんな面倒なことをするのでしょう。
それでは理由を説明します。
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封印をとく

2021年04月09日 | 研究
かつてサンパチェンスを活用した池の水質浄化活動をしていたフローラ。
花壇用の陸生植物を池に浮かべるために、事前に水中根を発生させていました。
湛水に少し鉢底をつけ、エアレーションしながら2週間ほど育てていると
いつの間にか真っ白い根が生えてくるのです。
水中根は中が空洞で、葉から吸収した酸素を根の先まで送ることができるので
根腐れしなくなるのです。代表的なのがレンコン。あの穴のある根がそうです。
しかしフローラは、ある数種類の植物を水耕栽培しようと
同じような手順で準備し、挑戦したことがあります。
すると残念ながら根腐れ。サンパチェンスよりも過湿に弱い植物たちだったようです。
でも数年すると新しい女子のチャレンジャーが登場。
水耕栽培でダメならエアロポニック、
つまり水気耕栽培ならどうだと加湿を避ける工夫で挑みます。
ところが彼女も根腐れ。次々とチャレンジに失敗した経験だけが増えていきます。
そんなわけでこのテーマは長い間封印されていました。
あれから5年。なんと無謀にも3人目の勇者がこの春、現れたのです。
それがフローラハンターズの彼。彼の秘密兵器はこの栽培装置。ミストです。
まだ試作段階ですが、この白い霧の中に手を入れても
湿気こそ感じますがまったく濡れません。
これなら加湿を嫌う植物でも栽培できるのでしょうか。
今日は1学期最初の課題研究。天気予報では雪がちらつくそう。
4月下旬の栽培スタートに向けて試作とテスト運転が続きます。
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