花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

ヘビーローテーション

2021年04月24日 | 研究
こちらはフローラハンターズの課題研究が始まる直前の土肥実験室。
6つある机の上にはたくさんの実験器具や資材が並んでいます。
現在、彼らが取り組んでいる主なテーマは6つ。
したがって毎回、個人によって活動内容が違います。
そんな理由から、たかが1回100分の活動とはいえ
準備はその何倍も必要となります。でもそれは毎年のこと。
ところがなぜか今年は、毎回慌ただしく準備しなければならないのです。
それはなぜでしょう。疲れた頭で整理してみると理由がわかりました。
それは時間割です。課題研究は毎年午後の5〜6校時と決まっています。
昨年までは午前中に必ず土肥実験室が使われていない時間があって
そこで準備できたのですが、今年はなぜか常に満講。実験室に空きがないため
ゆっくり準備する時間がないのです。したがって準備は昼休み。
短時間で昼食を終えたら、わずか20分間で準備するのです。
しかしこれは主役のフローラハンターズも同じ。
先輩と違って慣れない作業の連続のため、
どれぐらい時間がかかるか彼らも読めません。
さらに放課後は部活動があるため、時間の余裕もありません。
そのためメンバーは、このところ授業が始まる10分以上も前にやってきて
名農生はまだ昼休み中というのにもう活動を始めるのです。
お互い頑張った甲斐あって、今のところは授業内ですべて完了。
でも終わると達成感とともになんだか疲れます。
課題研究は週2回なので中2日か3日で先発ローテーションするピッチャーのよう。
しかしどこよりも早く終わる計画なので気合を入れて頑張りたいと思います。
さて今日は土曜日ですが、名農はPTAの授業参観のため出校。
新入生や在校生の保護者の皆さんが名農にやってきます。
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世界にひとつだけの花

2021年04月24日 | 学校
今満開のクリスマスローズをアップで撮影しています。
中央に雌しべとたくさんの雄しべがよく見えます。
よく見ると雄しべの奥の方というか、雄しべの基部のあたりに
何やら短い花弁のようなものがぐるりと着いています。
実はこれがクリスマスローズの本当の花弁です。
このように申し訳程度についているものをシングル、
もう少し大きくはっきり花弁のように見えるのをセミダブル、
そして八重咲きをクリスマスローズではダブルといいます。
もちろん人気は豪華なダブルやセミダブルですが、シンプルなシングルもきれいです。
さて一見ピンクの花弁のように見える部位は、本当はガク片。
花弁と違ってガク片はちらないので、クリスマスローズは長期間楽しめるのです。
この花弁、これまたよく近づいて見ると小さなそばかすのような斑点が見えます。
この花はちょっとわかりにくいのですが、これをスポットといいます。
スポット同士の距離が短くなると重なり合って点ではなくベタ塗りのようになります。
これをブロッチといいます。またこの花にはありませんが、花弁のようなガク片の
縁だけきれいに色がつく花もあります。これはピコティーといいます。
クリスマスローズが人気なのは、花色はもちろん、スポット、ブロッチ、ピコティーなどの
組み合わせがどの個体も違うから。つまり自分だけの花を楽しめるのです。
愛好家は人工受粉をしてさらに新しい個体を作り出し楽しんでいます。
江戸時代、変異したサクラソウや朝顔が庶民の間で大ブームになったといわれていますが
このクリスマスローズも同じ。日本原産の植物ではありませんが、
楽しみ方がどことなく日本人にあっているのかもしれません。
そんなクリスマスローズですが近年、バイオテクノロジーによって
メリクロン苗が供給されるようになりました。
これはクローンですから、どのような花が咲くか事前にわかります。
欲しい花を確実に手に入れられるので便利ですが、思ったより騒がれませんでした。
やはり愛好家は世界にひとつだけの花の方を愛しているのかもしれません。
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有茎、無茎

2021年04月24日 | 学校
有茎、無茎といっても文化財の話ではありません。
クリスマスローズは有茎と無茎に分類されるのです。
ではこの株はどちらだと思いますか。
立ち上がっているので有茎に見えますが、これは無茎。
花が着く花茎と葉柄が別々に土から出てくるのです。
ところが種類によっては、普通の花のように茎が立ち上がって
そこに葉も花も着くものがあります。そちらを有茎といいます。
いつもきれいな花のアップを紹介していますが
ちょっと引いて株全体を見ると、
こんなにも花がたくさん咲くことがわかります。
玄人好みの花といいますが、栽培は簡単。
もし植える場合は落葉樹の下がベストです。
なぜなら休眠中の夏は茂った葉が暑い日差しを遮り、
目覚めた秋冬は葉が落ちているので光が当たるから。
また栽培は北海道から沖縄まで大丈夫。
価格も安くなったのでぜひお気に入りを一株、
ナーサリーから購入し庭に植えてはいかがでしょうか。
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