花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

もったいない

2021年06月02日 | 研究
バナナが6本並んでいます。
これはフローラハンターズ男子の実験ですが
このような写真は、よく小学生の自由研究で目にします。
実はフローラハンターズとかっこつけて名乗っていますが
やっていることはそんなに小学生とは変わらないんです。
彼の目的はバナナが熟すスピードを抑えること。
つまり長持ちさせるのが目的です。
6つの試験区を作って温湿度などを測定しながら観察してきましたが
明らかに無処理である左端のバナナが黒ずんでいるのがわかります。
残りの5つが彼の考えた鮮度保持技術で保存したものですが
よく見ると違いはあるものの、概ね黒ずみを防いでいます。
この後、重量測定なども行うそうですが、まずまずの結果のようです。
さてこのバナナの黒ずみ、正式にはシュガースポットといいます。
熟したので甘くなりましたというサインなので
決して困ったことではないのですが、
見栄えが悪くなるため気にする人も多いようです。
彼はこのバナナだけでなく、この後もさまざまな食品で試す予定。
選択基準は常温保存する野菜や果物。
そういえば南部町特産のサクランボもリストにあがっていました。
鮮度変化の実験とはいえ、なんだかもったいないですね。
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農業高校ってどんな高校

2021年06月02日 | 学校
名久井農業高校は三戸郡にある小さな農業高校。
地元の方からは、南部町立名久井農業高校として愛されています。
しかし近年、郡部の子供たちが激減しているため
現在、全校生徒の約半数がお隣の八戸市から通っています。
自分の住む街に農業高校があれば、幼い頃から農業高校で動物を見学したり
野菜を買うなど、いろいろな場面で接点があるため親しみが湧きます。
事実、東京都内にもいくつか農業高校があり、都民に親しまれています。
そのため推薦入試の倍率は約2〜3倍、一般入試でも1.5〜2倍と常に高い人気です。
ところが残念ながら八戸市には農業高校がありません。
そのため八戸市に住む子供たちや小中学校の先生は名久井農業高校はもちろん
農業高校がいったいどんな高校なのか、よくわかっていないのが現状です。
「農家じゃないから農業高校に行っても意味がない」と
中学校時代に指導されたという話を名農生がときどき話していますが
まさにみなさんに理解されていないのがよくわかります。
農業高校は食糧生産の他にも食品製造、環境、バイオテクノロジーや関連工学、
販売や福祉、保育、教育など社会のほとんどの分野が守備範囲です。
おそらく農業の先生の多くが農業高校出身であることも知らないと思います。
数年前まで名農は八戸市内で農業高校の学習を紹介するイベントを開催していました。
しかし今は残念ながらコロナで開催することもできなくなりました。
そんなことで中学生のみなさんには、ぜひ体験中学に足を運んで欲しいと思います。
みなさんの農業高校のイメージが、ずいぶん偏っていることに気づくはずです。
文部科学省では農業高校の紹介動画パンフレットを公開しています。
ぜひクリックしてご覧ください。
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