花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

任務完了

2021年06月26日 | 研究
4月から研究をスタートさせたフローラハンターズ。
早いもので7月を待たず、数名がまもなくゴールを迎えようとしています。
生育データは毎週とっているので問題ありませんが、心配なこともあります。
それは気温や水温のデータ。温度は朝夕や昼で大きく変化します。
しかし寝ないで測定してはメンバーが倒れてしまいます。
そこで環境班は10年以上前からデータロガーで自動計測しています。
PCで事前に設定すると決められた間隔で、測定し続けるのです。
ところが数ヶ月も測定していると、
時には途中で故障してしまうことがあります。
さらに故障しているかどうかは、回収して初めて分かるからなお厄介。
そのためいつもハラハラの回収作業となります。
これは先日回収したデータロガー。この中に超小型温度計が入っています。
そこでドキドキしながらPCにつないだところ
ちゃんとデータがあらわれました。大成功です。
水槽へ設置したデータロガーの回収成功でもこんなに嬉しいのですから
宇宙から「はやぶさ」を無事回収し、
ちゃんと小惑星の破片を採集できたことを知ったスタッフは
どんなに嬉しかったことでしょう。
小さなデータロガーはフローラハンターズにとっての「はやぶさ」。
これからデータ解析が始まります。
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絶対に負けられない戦いがここにある

2021年06月26日 | 学校
「赤い宝石」といわれるサクランボ。
全国有数の産地、青森県南部町では
先日から収穫が始まっていましたが、
とうとう我が名久井農業高校でもスタートしました。
このサクランボはもちろん佐藤錦。
酸味と甘みのバランスがとれた食味No.1の品種です。
園芸科学科の生徒の皆さんが一生懸命収穫してくれた
このサクランボは、今年も校内で販売されました。
名農生はそろそろ販売時期なのを知っているので
昼休みや放課後になると販売される職員玄関あたりをウロウロして
狙っていました。そんな努力の甲斐あって
今日は手に入れた人も多かったはずです。
サクランボの販売は数量限定。
運良く買えた人、いいお土産ができました。
また残念ながら逃してがっかりしている人。
負けたと気を落としてはいけません。
来週も少なからず販売されるはず。
野生の勘を研ぎ澄まし、みんなで楽しく勝負しましょう。
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居候

2021年06月26日 | 学校
チームの本拠地である馴化温室脇に咲くこの植物はシラン。
中国や日本付近が原産地の東洋ランです。
現在、野生種は準絶滅種になっていますが、家庭で広く栽培されているので
シラン自体がなくなる恐れは少ないようです。
シランという名は紫の花を咲かせるランということから
漢字では「紫蘭」と書きます。しかしこの写真でも確認できますが
白い花を咲かせる種類もあります。
こちらはハクランとはいわずシロバナシランといいます。
全国的に販売されている「ブラックサンダー」という
子供用のチョコレート菓子がありますが、
北海道版ではホワイトチョコレートを使っています。
その名も「白いブラックサンダー」。
シロバナシランと同じ発想で、いったい何色なのか分からなくなりそうです。
さてではなぜ馴化温室脇にシランがたくさんあるのでしょうか。
実はシランは生物工学の基礎である無菌播種を学ぶ際に
一番多く使われる植物。ファレノプシスなど西洋ランと違い
このように地植えしても元気に育つから管理がしやすいからです。
皆さんきれいだと眺めますが、この花を見ると
チームはいつもドキッとしてしまいます。
なぜならここは馴化温室。ガラス瓶の中に無菌播種して
育てたランを屋外環境に馴らすための施設で、本来ならば
生物生産科生物工学班の持ち物だからです。
チームが結成時、誰も使われていなかったことからここに居候して13年。
家賃も払っていません。もし大家さんである農場や本家本元の生物工学班に
出て行けといわれたら、いつでも明け渡さなければなりません。
シランがきれいな花を咲かせる初夏、チームの肩身は狭くなります。
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