花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

室内干し

2021年06月13日 | 研究
ここは土肥実験室。何やらぶら下がっています。
梅雨入りが近く、雨が降る日が増えてきたので
実験室内に洗濯物を干しているのではありません。
実はこの物体、A4サイズの細かいメッシュの金網なのです。
水耕栽培における藻類発生を目指しているメンバー。
抑藻資材をどのように金網に付着させようか悩んでいました。
そこで思いついたのが透明粘土。
最初は白いエナメル状の液体ですが、
乾くと透明になることから透明粘土と呼ばれています。
この粘土に抑藻資材を混ぜて金網に塗ってしまおうと考えた彼、
試行錯誤の甲斐あって上手に塗ることができました。
幸い粘性が高いのでダラダラしません。
そこで早く乾くように土肥実験室に張った紐に
ぶら下げて干すことにしたのです。
果たして抑藻資材はきちんと付着するのでしょうか。
乾いたらボロボロはがれ落ちないのでしょうか。
チャレンジの結果は数日後にわかります。

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まるで紙やすり

2021年06月13日 | 研究
薄い金属メッシュに抑藻資材を混ぜた透明粘土を塗ったあるメンバー。
数日後に見てみると、すっかり乾いています。
またご覧のように砂粒のような小さな抑藻資材が
ほぼ均等に付着しているのがわかります。
まるで紙やすりを触ったような触感ですが
粒が剥がれ落ちることはありません。大成功です。
事前にこの粘土は、水中に浸しても劣化しないことを確認しているので
今すぐにでも水耕栽培装置に取り付けられそうです。
抑藻資材の正体は銀を付着させた鉱物。
銀イオン効果で藻類の発生を抑えるのはもちろん、
殺菌や消臭もしようという作戦です。
銀イオンにこれらの効果があるのは周知の事実なので
特許など無理ですが、水耕栽培に利用しようというのは
水耕栽培をメイン学ぶ環境システム科ならではの切り口。
この後、さっそく実証実験を行うことになりました。
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根強い人気

2021年06月13日 | その他
地元のコンビニで懐かしいものを発見しました。
それがこのパン。大きく金農という名前が書かれています。
ご存知、秋田県の金足農業高校とコンビニがコラボした商品です。
金農といえば2018年の夏の甲子園、
現在の日本ハムファイターズの投手である吉田選手の大活躍で
一躍、金農ブームを巻き起こした伝統校です。
当時もコラボ商品が出ましたがこれは新作。
甲子園からしばらく経ちましたが、相変わらず地域には絶大な人気があるようです。
このように地域に愛されている農業高校ですが
最近はどんどん学科が減少し、さらには学校そのものがなくなってきました。
ますます少子化が進みますが、農業県といわれる青森県から
農業高校がなくならないことを心から祈ります。
さて皆さんは北海道中標津農業高校をご存知ですか。
生産技術科と食品ビジネス科の2学科だけの名農のような小さなが高校ですが
研究活動はもちろん、商品開発に長けています。
あれこれ分野を広げず、酪農地帯という地域の特性を活かした
地域密着活動に特化することで成果をあげ続けています。
実は驚くことに、なんと道立ではなく町立高校なのです。
町からは通学費、実習服はもちろん、資格取得の検定料まで全額補助。
生徒たちに町から手厚いサポートがされています。
本気で頑張る農業高校は地域の活性化に大いに貢献します。
つまり町はお金をかけても町の産業存続に役立つと判断し、
学校はそれに応え大きな成果を出しているのです。
「農作物なんか輸入すればいい」という若い人がいますが
このように社会情勢が変化すると、輸入に頼ったフードシステムはすぐ破綻します。
日本人の食糧生産、そして地域の文化継承と活性化を担う農業高校の使命は
単純なそろばんの数合わせだけで担うことはできません。
地域と学校がお互いをもっと有効活用する発展的アイデアが望まれます。
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