花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

美味しい色

2022年01月19日 | 環境システム科
紙コップに美味しそうな色の飲み物が入っているように見えます。
しかしコーヒーでもココアでもありません。
それどころが飲み物でも食べ物でもありません。
これは三和土。2020年、寡黙なトレジャーハンターズを
水研究の世界グランプリに導いた日本古来の土木資材です。
製作したのはフローラハンターズ。
2021年4月に偉大な先輩の名前をいただき結成された彼らは
同じ環境研究班ですが、先輩と一緒に活動したことがありません。
しかし三和土作りのノウハウは環境班の知的財産として
フローラハンターズに継承されているのです。
それにしても美味しそうな赤茶色です。これは沖縄の赤土。
北国青森県ではお目にかからないきれいな色の土です。
いつもの真砂土とは土の性質が違い、粘土質ですが
三和土になることはもうわかっています。
実は世界チャンプのトレジャーハンターズは
世界大会に挑むのと並行して、この沖縄の赤土や淡路の浅葱色をした土で
三和土作りをしていました。目的は花壇用機能性ブロックの製作。
窒素肥料が混ざっているブロックは赤色、
リン酸肥料が混ざっているブロックは浅葱色という風に
成分をビジュアルで表現したブロックや置物を製作していたのです。
その結果、2018年のテクノ愛コンテストでグランプリを受賞。
そんなノウハウも引き継いでいるから赤土でも三和土になることは
もうわかっています。では今度は何にチャレンジしているのでしょう。
答えは材料を見るとわかります。
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やっかいものはやっかいもので

2022年01月19日 | 研究
テーブルに並んだ容器やスプーン。
何やら美味しそうな料理でも作ってくれそうな予感がします。
でも残念ながら食べるものではありません。
そうです。これが先ほど紙コップに入っていた三和土の材料なのです。
美味しそうな色の正体は土。国頭(くにがみ)マージと呼ばれる沖縄の赤土です。
現在、フローラハンターズはあるところから依頼を受け
赤土で三和土ができるか実験しています。
いつもの真砂土と違って、この赤土は粘土質。
いつもと勝手が違いので、ちょっと手こずりそうですが
先輩が試行錯誤して手に入れたノウハウがあるので、そんなに心配ではありません。
しかしひとつだけチャレンジしているところがあります。
それは骨材となる砂を軽石にかえてみたところ。
軽石は文字通り軽く、砂と違って作業性が高まります。
また沖縄の石垣島では軽石の漂着問題も抱えています。
そんな困りものを骨材にして三和土を作れないか探っているのです。
しかし赤土は酸性の土です。軽石はもろい可能性もあります。
はたして固まるのか、そして耐久性はどうなるのか。
フローラハンターズは今、知的好奇心でいっぱいです。
石垣島は軽石の他に、古くから赤土の流出が問題となっています。
やっかいものをやっかいもので対処する。
いろいろな対策案が生み出されていますが
そのひとつとして提案できればと思い
数ある2022年のテーマに加え、今取り組み始めました。
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