花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

名農ポスター第1号

2022年01月30日 | 研究
アルバムの製作中、2009年9月という古い写真を見つけました。
もちろん写っているのは2年生の初代フローラ。
とはいってもこの時期は、TEAM FLORA PHOTONICSという
名前はまだ名乗っておらず、草花班の名で活動していました。
草花にLEDを照射するとどうなるのかという素朴な疑問に対して
小細工せずにそのまんま挑戦した結果を、代表の2名が
山形大学で開催された日本植物学会で披露している様子です。
今でこそさまざまな学会が高校生枠を設けていますが
この年の日本植物学会では高校生やNPO団体にも
発表の機会を与えるようになってまだ2年目。
したがって参加した高校も数えるぐらいしかなく、
一般の研究者に混じって発表したのを覚えています。
現在、名農名物といえば3年生によるポスターセッション。
まるでSSHのようなイベントが開催されていますが
この大会に彼らが出場したことがきっかけとなっています。
もちろん初めて参加したメンバー。ポスターってなんだ?
まったくわからずノウハウが書かれた書籍を購入して学びました。
それがやってみると楽しくてしょうがないという感じ。
原稿を持たずに自由にディスカッションする楽しさを知ったメンバーが帰校後
学校に報告したところ、翌年から農業クラブが取り入れ始まったというわけです。
噂を耳にした他の農業高校も見学に訪れ、
今では青森県のすべての農業高校にこのイベントは広がっています。
しかしここ2年間は、本家名農でもコロナの影響でポスターセッションは中止。
現在、経験したことのある在校生はゼロになってしまいました。
研究を楽しむ校風が薄れていくのが心配です。さて新年度はどうなるのでしょうか。
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昔々、フローラは温室へ、アップルガールズは果樹園へ

2022年01月30日 | 研究
これは初代メンバーが3年生に進級したばかりの2010年5月に
男子5名、女子7名の草花班員が並んで記念写真を撮ったものです。
当時、園芸科学科では草花班が大人気。なんと草花班には先生が3〜4名もいて、
それぞれが担当する名農生を抱えていました。
つまり草花班は2年生、3年生とも3〜4グループに分かれていたのです。
実はこの12名は3年草花班の中のある1つのグループなのです。
しかしさすがにこんな大所帯では小回りがききません。
そこで3年生は男子と女子でテーマを分けて設定し取り組んでいました。
TEAM FLORA PHOTONICSといはこの男子たちのチーム名でした。
では女子は何をしていたのでしょう。メインの研究は食用菊とイチゴの育種。
人工交配して新品種の開発に取り組んでいました。でももうひとつありました。
それは白いりんご。実は前年卒業されてしまった生活科学科3年生のアップルガールズが
取り組んでいた白いりんごの研究を、2年生時からサポートしていたため、
そのまま引き継いだのです。もちろん名前もアップルガールズでした。
男子は馴化温室に草花調査、女子は草花班なのになぜか果樹園へ。
この辺りから自由奔放な活動をしていたようです。
さてこの記念写真の主役は2本の垂れ幕。実は写真を撮影する2ヶ月前の3月に
フローラは草花研究、アップルガールズは白いりんごの研究成果を抱えて
他班の仲間とともに日本農芸化学会などいくつかの学会に参加しました。
するとそれぞれがなんと最優秀を受賞。喜んだ学校がご褒美で作ってくれたものです。
特に女子は、初代の生活科学科のメンバーの白いりんごで人の行動を変えようという
デザインの視点からガラッと変え、白くなる仕組みなどを説明するなど
科学的にアプローチし、専門誌にまで掲載されました。
フローラとアップルガールズの2つが共存していた頃の昔話です。
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