「乗ること自体が楽しみとなる」鉄道の旅を提供するという近鉄の思惑が当たったか?
3月21日のデビュー以来絶好調という近鉄の新リゾート特急『しまかぜ』。
ちょうど今日でデビュー以来2ヶ月となりましたがようやく実車を見る事が出来ました。
K-5+SIGMA APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
Avモード f8 1/640sec ISO320 (190mm)
ハイデッカー仕様の客席からの眺望を得る為の苦労が伺えるフロントデザインですが
正直な所、実車を見てもそれ程格好良いものでは無かったです。
フロントデザインのエッジがキツく、編成側面の柔らかい感じとの
連続性が感じられないのがその大きな理由です。
ただ編成自体の雰囲気・存在感は中々のモノでブルーの濃淡をあしらった白い車体は
近鉄が謳う「プレミアム」感を上手く表現していると思います。
K-5+SIGMA APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
Avモード f8 1/200sec ISO320 (70mm)
この重厚なシートは過去の近鉄特急のグレードを大きく凌ぐもので
JR東日本のグランクラスに比肩するレベルのものと言えそうです。
残念ながら私にとってはこの新しい『しまかぜ』より過去の近鉄『ライナー』軍団の方が
被写体として魅力が大きいのですがマイカーに押されて厳しい状況の下この様な車両を送り出した
近鉄のチャレンジに拍手を送ると同時に新たな鉄道旅を提案した『しまかぜ』の成功を願わずにはいられません。
K-5+SIGMA APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
Avモード f8 1/1250sec ISO400 (108mm)
近鉄と言えばやはり特急車がその代名詞です。
いつまでもファンをワクワクさせてくれる特急車両を登場させて欲しいと思います。
あの高級乗用車(古い?)の代名詞と言えるTOYOTAのクラウンですら
あの様なスタイルに変革を遂げてそれが受け入れられている時代ですから
私達も素直に『しまかぜ』の前面スタイルを受け入れなければ駄目なんでしょうかね?
まぁ、乗ってしまえば外観は見えないんだし車内での居心地が良ければ
それ程フロントデザインの是非を問わなくて済むのかも知れませんが
nextやAceで曲線を上手くまとめたデザインを成功させているだけに
惜しい気がします。
それでも、近鉄のチャレンジ精神は伝わってきますね。マルーン×アイボリーやオレンジ×紺といった車両が多い中で、この車両は独特な存在感を放ちますし、内装の豪華さは鉄道にさほど興味が無い層にもアピールできています。
この車両のイメージは優雅な旅。
先頭形状がきついほど、優雅さからはかけ離れるように感じます。
昔から現在に至るまで魅力有る車両を多く生み出してきた歴史に拍手を送りたいです。
『しまかぜ』、特に名古屋~賢島間だと所要時間が短く物足りないでしょうね。
本当は最長距離となる京都~賢島間にも設定が欲しいところなんですが・・・。
nextの2編成というのは実に残念です。
今日も遭遇する事は出来ませんでした。
それにしても特急や専用列車のバリエーションが凄まじいです、近鉄は。
「かぎろひ」「楽」「あおぞら II」や
「伊勢志摩ライナー」「アーバンライナー系」、「スナックカー」「サニーカー」「ACE」「Ace」「VISTA EX」と「さくらライナー」・・・。
これだけ種類がある事が素晴らしいです。
「しまかぜ」はプレミアムを前面に押し出していますが、惜しむらくは所要時間の短さです。
これだけ快適な空間も賢島までは「あっ」という間でしょうね。