前回、「頻尿&残尿感」の原因として、「胸椎の病気」が「頻尿・残尿感・背中痛・肋骨痛」を助長する場合がある旨記載しました。
胸椎の病気は稀な物のようです。胸椎椎間板ヘルニアは全脊椎椎間板ヘルニアの0.15~4%とされています。頸椎は頭、胸椎は肋骨、腰椎は足腰を支えています。胸椎の病気を詳しく調べて見ました。
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側弯症: 主に思春期に現れます。コルセットでの矯正やチタンボルトで強制しますが予後は良好です。
後弯症: 曲がっている背骨の周りの痛み&神経の痛み、足にも痛みが出ます。同様に固定術となりますが6時間以上の長い手術となります。
胸椎椎間板ヘルニア: 腰椎&頸椎の椎間板ヘルニアと比較して非常にまれな疾患で、歩行障害などが出現した場合には手術が必要となります。初期症状は背部痛や下肢のしびれ、やがて下肢の運動麻痺や膀胱直腸障害を発症することがあります。「MRI」で診断可能ですが金属を埋め込んでいる場合は「脊椎造影」となります(入院1泊コース)
胸椎・腰椎転移: 以上、胸椎系の病気は稀であり癌転移が占める割合は馬鹿になりません。骨シンチやPET-CTが診断に役立ちます。
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脊髄腫瘍: 硬膜内髄外腫瘍が全脊髄腫瘍の65%を占め良性も多いようです。様々なパターンがありますが 髄内腫瘍にはグリオーマが多く、硬膜外腫瘍は癌の転移です。主に「脳神経外科」扱いです。東京女子医大に専門科がありますが・・・今は病院自体がアレですし(汗)
脊椎腫瘍: 原発は骨を構成する組織から腫瘍が発生するもので、良性と悪性(肉腫)があります。転移性は癌転移です。
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さて、転移性についてですがどの部位から転移するのでしょうか。
多いのは「胃癌」「前立腺癌」「大腸癌(結腸・直腸)」「腎臓癌」「肺癌」「乳癌」です(リンク 静岡がんセンターPDF)
頻尿・残尿感だけでなく、背中痛・肋骨痛もある場合は、癌転移を疑う必要も出て来るのです。
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