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ギンラン・4~東京都立大学

 東京都立大学の野球場裏に生えている「ギンラン(銀蘭)」。ラン科キンラン属の多年草で北海道~九州の常緑広葉樹林、落葉広葉樹林の林床に生育している。草丈は10~30センチで4~5月に茎の先端に白い花を数個咲かせる。
 約20年前、私が植物観察を始めた頃は当地では緑地や遊歩道脇などでたくさんのギンランの群生が見られた。同じようにキンランも各所で見られまさに“金銀、ザックザク”という状態だった。キンランやギンランは樹木の根にある外性菌根菌と共生する生育形態であり、その菌への依存度が強い。そのため他のラン科植物とは異なり移植して栽培することは難しく当地では生育環境が合っていた。
 ところが年々ギンランの群生は少しずつ減り始め、場所によっては一株も見られないようになっている。専門家ではないのでその原因はわからないが、近年の温暖化や異常気象がその一因ではないかと思わざるを得ない。この野球場裏も盛期にはギンランがあちこちに出ていたが今年は数株しか見られない。以前のような群生はもう見られないのだろうか。
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ヤビツギンラン・5~開花2

 ラン科キンラン属の「ヤビツギンラン(矢櫃銀蘭)」。ラン科植物は独特な進化を遂げて特徴的な姿に進化しているが、基本的には左右相称で6枚の花被片から成る。つまり背萼片1枚、側萼片2枚、側花弁2枚、唇弁1枚の合計6枚だが、その形はそれぞれ異なる。ところがヤビツギンランは全ての花被片が同じような形になり拡げると放射相称になっている。写真は終わり掛けの花を指で拡げたもので、実際の花はこのようには開かない。ギンランのような距は無くクゲヌマランのように箱型にはならず花の基部はほっそりしている。ヤビツギンランの名前は神奈川県秦野市のヤビツ峠で発見されたことによる。
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クゲヌマラン・3~長池公園2

 長池公園外周で見られる「クゲヌマラン(鵠沼蘭)」。ラン科キンラン属の多年草でギンランの変種。ギンランの唇弁には小さな突起の距があるが、本種は距が無くその部分が箱型になっている。昭和10年(1935年)に藤沢市鵠沼で発見されたことで名付けられている。ここでは数年前から出現しているが、以前、たくさん見られた“学園二番街バス停”付近では今年は1株しか見つからなかった。
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ササバギンラン・2~長池公園

 長池公園“ながいけの道”で見られる「ササバギンラン(笹葉銀蘭)」。ラン科キンラン属の多年草でギンランより大型になり開花時の草丈は30~50センチになる。花の下にある苞葉が長く花の位置よりも高くなるので見分け易い。
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