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ゆんのひとり言

~iLYsゆんの推し事とスイーツを語るブログ~

「プレイヤー」@シアターコクーン

2017-08-30 12:00:00 | 観劇記&鑑賞記

久しぶりに、ライフ以外の舞台を観てきました~。
久しぶりすぎて、コクーンって渋谷よね?渋谷の東急本店のアレよね?
と、考えてしまいましたよっとw

イキウメの前川知大・作、長塚圭史・演出で
藤原竜也&中村トオル主演の作品です。
阿佐スパの先行で予約したら、前から2列目のどセンターという
涙のチョチョ切れるお席がゲットできてしまいました!

舞台は、とある地方劇場の稽古場。
プロデューサーの知人で、若くして亡くなった作家の未完の作を上演することになり、
その稽古の真っ最中。
劇中劇のスタイルで進行していきます。
一応、蛍光灯が点いている時は現実、点いてない時は劇中劇、な感じ。

劇中劇では、行方不明になった姉を捜して欲しい、と
知人の刑事(藤原竜也)に頼むところから始まります。
姉の知り合いらしき人から、自宅に電話がかかってくるのですが、
その話す内容は、姉そのもの。
さらに、「山の中の庵に行ってくる」と刑事が言葉を発し、
その言葉通り、庵で2か月近く前に死亡したと思われる姉が発見されます。
刑事は、そんなことを口にした記憶はなく・・・

姉は瞑想セミナーに通っており、
死後、セミナーの主催者(仲村トオル)や、仲間たちの体を借りて言葉を発します。
彼らは、姉の「プレイヤー」というわけ。
事件のことを調べるつもりでセミナーに参加した刑事も、
彼らの言動を見ているうちに、あの世から、この世のプレイヤーの体を借りる、
なんてことが本当にできるんじゃないか、と徐々に引き込まれていき・・・。

的なお話です。
なかなかヘビーです。
ヘビーですが、「声」に従って殺人を犯してしまう人の姿など、
なるほどそういうことか・・・と、説得力があったりして
ぐいぐい引き込まれます。
そして、重くなり過ぎないように、随所にクスリと笑えるセリフがあったりして
また、その些細なセリフでちゃんと笑いを取れるたっちゃん、上手いなーと感心したり。

劇中劇で、出演者は「姉」のプレイヤーですが、
現実で、役者たちは「作家」のプレイヤーである、という二重構造で、
途中から、演出家(真飛聖)は完全に作家のプレイヤーになっちゃってます。
未完の作品を、他の作家に加筆してもらって完成させるのではなく、
稽古を通して作品を理解した役者たちから、自然に発せられる言葉で完成させられるのではないか、と。
そして実際、その通りに稽古が進みます。
後半になると、もう現実と劇中劇との境界があいまいになっちゃって、
見る人によって、受けとらえ方が違うかも。

個人的には、たっちゃんの同僚刑事が主催者を殴り殺したのは劇中劇に見せかけて、
現実だったのかな、と。
「台本はここまででしょ」と言った後、
殴ったバットにはベットリと血がついてたし・・・

上演時間2時間50分と長めの作品でしたが、
まったく飽きることなく観られました。
元々の作品は劇中劇部分だったのを、
今回、二重構造にすることで客観的にみられる部分もあり、
そして虚が実に浸出してくる怖さが、よりリアルになった部分もあり。
成海璃子さんの真っ直ぐな眼差しがとても印象的でした。

色々考えさせられる部分のある作品でしたねー。
観に行って良かったです!

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