はこがゆく

~ フランスからモーリシャスへ ~

達人と一緒に仕事ができること

2020-10-01 22:48:10 | モーリシャス:日常生活
私がモーリシャスで行なっている業務のひとつに通訳がある。
通訳の専門教育を受けたわけではないし、
日本でそれを専門にしている人のようなスキルはない、という自覚はある。
なので自分から売り込むことはしない。
それでも需要と供給の兼ねあい上、私でも必要としてくださる人がいるのでやっている。
依頼主には申し訳ない、と思う時もあるけれど(言わないが)。

そんなわけで通訳は積極的に取りに行く仕事ではないが
業務自体は面白い。厳密にいうと業務で出会う人々が魅力的。
まず他の業務にも増して多種多様な人々に会える。
しかも日本から遠路はるばるモーリシャスまで来て
私に通訳を依頼してくる方々はそれぞれの道の達人が多い。

通訳を通して達人の仕事のお手伝いをすることで
業界のことを学んだり、その仕事・業界での重要なことを知ったり、
どういう姿勢でその人が仕事に取り組んでいるのかが
見えてきたりするのが大変面白い。

先週ぐらいから通訳業務がちょくちょく入って来ている。
今回も業界知識ゼロのため、文字どおり頭を抱えることもしばしば。
英語で言われても日本語で言われてもわからないものを訳すのは流石にきつい。
加えてお国訛りの強さもハードルを高くしている上に
時節柄、全員マスク着用なので声がこもっている。

依頼主には英語を話される方が複数いらっしゃったし
初日が終わった時点で「明日からは呼ばれないだろう」
と思い、小さくなって帰ろうとしていた。
が、次の日以降の依頼もいただけた(おそらくお国訛りとマスクのおかげ)。
「今まで用語を全部訳せる通訳にあったことはないから」と
優しい依頼主に慰めてもらい、助け舟を出してもらいつつなんとかこなしている。

通訳として、達人にはなれないけれど
せめて達人の仕事の助けになれるように頑張りたいと思う。