時代は めぐる？

昨日、精華小学校学習ルームでの精華小校舎愛好会主催　建築勉強会ならびに学校見学会は　終了しました。
３月いっぱいで、大阪市の方針により、精華小学校の活用は終わり、売却準備に入るようです。

精華小愛好会の事務局をお手伝いさせていただき、多くの出会いがあり、大変ありがたい事でした。

昨日も・・・

ご高齢の女性が　お一人でご参加されていたので、お声をかけると、「戦争中、この小学校に通い、残念ながら空襲で卒業式をする事ができなかった」
と、しみじみと卒業式が通常行われる講堂を眺めておられました。

「それから初めて来られたのですか？」
と、お尋ねすると・・・

「戦後、ずいぶんたって大人になってから卒業式をしてもらって、その時以来・・・」

よくよくお話をしてみると、私たちが　ちょうど学校創立から１００回めの卒業生。　その１００回めの卒業式の席に、その方と私は　同席しており、一緒に卒業証書を受け取っていたのでした。

胸が熱くなるご縁でした。

学校見学の間の短い時間でしたが、その方が過ごされた小学校時代のお話をたくさん聞かせていただきました。
空襲で学校は　残りましたが、戎橋筋商店街は　火の海だったそうです。
それでも、生きてさえいれば人は上を向いて力を振り絞って、素晴らしい街を再建したのだそうです。

戦前の戎橋も、戦後昭和の戎橋も情緒があふれる良い街だったそうです。
ところが、その歴史も次々と消え、今度は　とうとう精華小学校も消えてしまうかもしれない・・・と思うと残念でなりません。

精華小学校は　国の文化庁の調査によると、重要文化財の基準に達しているそうです。　
なんとか有効に使っていただきたいと思います。
精華小校舎愛好会は　これからも活動を続けます。
5月には　精華小学校卒業生、作曲家田中公平によるコンサートも予定しています。
人気アニメ「ワンピース」の主題歌の作曲をなさっているのが、田中公平さんです。　今回は　特別な思いをこめて、大人の方にもお楽しみ頂けるような内容で演奏していただけます。
精華小校舎愛好会ホームページにてご案内をさせていただきます。
http://seika373.com/
精華小学校は戎橋商店街　北極のアイスキャンデーの斜め向かいに正門をひっそり構えています。
その奥には広い学校があります。
昭和４年　大阪みなみで子弟のために街で資金を集め、鉄筋コンクリート地上４階、地下１階、エレベーター２基。全国一の設備といわれる建物。
外国からの来賓も招かれる名所だったと、昨日お会いした方がおっしゃっていました。
校舎うしろがマルイ、校舎ひだりが　高島屋です。
洋食の老舗「重亭」の前を通ると、このように校庭が広がっています。