終日、花が降りつづける。
音もなく、ふわっと舞って、そのまま風にはこばれていくこともあるし、
ぱらぱらとかすかな音をたてて波板の屋根にあたることもある。
ありとあらゆるものが白い花びらにおおわれる。
葉の一枚一枚に、切手のように花びらが貼ってある。
縁側から庭に出ようとすると、靴の中にもたくさん入っていた。
水槽のカメキチは、花筏の隙間から首を出し、すこし迷惑そうである。
Mのアトリエの屋根。
水仙の中にひとつだけまぎれこんでいたチューリップ。
もみじの新芽もステンドグラス。
本日のにゃんこ。
花びら模様の苔のじゅうたんをあつらえてみました。
いいですねー、日本の春は。
そこのお嬢さん! ボクとお茶しましょう!
(・・と、すももや真鈴に声をかけては、
きょうもフラれるマドリであった)