引越し当日に、驚きの適応力をみせたきなこ。
しかし、そこからあと、そうそう順調にはいかないのが、まあなんというか、じつにきなちゃんらしいというか。
この子は以前からトイレがちょっと不安定で…
いまいる猫たちは、みんなそれぞれお外の好きな場所でするので、室内に猫トイレを置いてないのですが、きなこは精神的に落ち着かなくなると、家の中のしちゃいけないところ(押入れとか布団の上とか!)でコッソリしちゃうという困った癖があるのです。
それをひそかに心配してたのだけど、やっぱりで、引越し直後から3回連続やられまして…。
わざとじゃないと思うけど。うっかり間違えてだと思うけど。(←思いたい)
猫が粗相をした場合、叱ってもだめで、むしろ逆効果になるので、ヒト側が気をつけて自衛するしかありません。
頃合いを見計らって抱っこして適切な場所へ連れて行けば、わりと素直にしてくれるので、いいんだけど、これでは半日以上家を空けることができない。油断するとどこでしちゃうかわからない!というのでは、こちらも気が休まらなくて疲れるし。
そうこうするうちに、きななは元気がなくなり、食べなくなり、それも環境が変わったせいかと思っていたら、今度は左腰のあたりがぷっくり大きく腫れてきて、あらあら…。
うちに来て9年と10か月。避妊手術以来、病気もケガも一度もなかったきなこ、久々のお医者行きです。
引越し時に「徒歩30秒」運んだだけでもパニックだったので、車に乗せたらさぞや…と思ったら、これがおとなしくて、またびっくり。
キャリーケースの中で暴れもせず、ちんまり座って、ときどき「にゃーい」「にゃーい」と控えめな声で鳴くだけ。
道中こんなに静かな猫は歴代初で、まったく計り知れない、謎のきなちゃんだ。
腫れていたのは、気づかないほど小さな傷から細菌が入って化膿していたせいでした。
切開してもらったら、緑色がかった膿がどっと大量にあふれ出し、うわ~~、でした。
(先生は「よその猫に噛まれたんだね」と言うけれど、ひきこもりのきななが、いつどこで誰に噛まれたのか、それもまた謎)
ついでに、うちでは絶対ぜったい切れない爪もきれいに切ってもらい、帰りも「にゃーい」「にゃーい」とおとなしく…。
翌日には傷口もふさがり、腫れがひいてスッキリしたのと、環境に徐々になじんできたのとで、表情も穏やかになり、ゴハンも少しずつ食べるようになってきました。
ふぅ、やれやれ。
そして、トイレ問題は、2階のヒト用トイレに設置した猫トイレを自主的に使ってくれるようなので、なんとなく、解決の方向に行ってるかなあと思います。(←切実に思いたい!)
猫のいる出窓というのは、ちょっとあこがれみたいなものがあった。
現実は、 猫が上がり下りするたびにカーテンがぐしゃぐしゃになってしまう。
コマはここから外を眺めるのが好きだけど、わたしが外に出るとすぐついてきちゃうので、こういう写真はめったに撮れない。
そして、相変わらずよそ猫ナベゾーとの抗争に明け暮れるさんちゃん。
昨夜は泥んこびしょ濡れでのそっと帰ってきて、頭などにひっかき傷数か所。口元に白い毛がついていたのは、ナベと一戦交えた証拠か。先方の被害状況は不明。
ナベゾーはよく太って毛づやもよく、たぶん飼い猫、そうでなくても安定した質の高い餌場を持っているのは確か。
それならわざわざこっちまで出張して来なくてもよさそうなものだけど、テリトリーの拡張(と防衛)は、やむにやまれぬオスの本能であるからしかたがない。
責任感の強いさんちゃんは、新しい家と、元の家と、アトリエと、3軒ぶんの警備で忙しく、帰ってきても猫ドアと台所を最短距離で行き来するだけで、2階まで上がってくるヒマは全然ないらしい。
元の家はもう守らなくてもいいと思うんだけど、さんちゃんにとっては、そこもまだ「おうち」という認識らしく、ときどき片づけに入ると、ボクも入ると言って窓の外でわーわー鳴いている。