むが~し、むが~し、みなみ山さ、ばが婿がいだんだど。
あるどき、嫁様の実家さ よばっち 出がげで行ったんだと。
舅さまは、婿さまさ ごっつおうすっぺど思って こう聞いだんだと。
「婿どん、なに食うべなあ。
手打ちが? ほれども半殺しが? みな殺しがいいべがなあ?」
ばが婿は、舅さまの言葉にびっくりして、逃げ帰ったんだど。
嫁さまが、「とっつあ、あんまり早かったでねえが?
なんにも ごっつおうになんねで帰ってきたのが?」と聞くと、
「おっかあ、おらあ、舅さまに殺されそごなって、逃げできたんだ。
ごっつおうになっとごでねえべ。
舅さまはなあ、手打ちが、半殺しが、皆殺しと言ったんだぞ」
「なんだべ。手打ちっつうのは、手打ちそばのこどで、半殺しは、
ぼだもぢだべし、みな殺しは、うすもぢのごどだべした。」
それを聞いだ、ばが婿はよだれを垂らして、惜しがった、惜しがったと言ったんだと。
チエちゃんは、考えました。
一体、南山とはこの村の何処にあるのだろう?と。
きっと、ずっと、ずっと、南の方角にちがいない。
大人になったら、行けるのかもしれないと。
みなみ山のばか婿 その1は こちら → 第67話 みなみ山のばか婿
あるどき、嫁様の実家さ よばっち 出がげで行ったんだと。
舅さまは、婿さまさ ごっつおうすっぺど思って こう聞いだんだと。
「婿どん、なに食うべなあ。
手打ちが? ほれども半殺しが? みな殺しがいいべがなあ?」
ばが婿は、舅さまの言葉にびっくりして、逃げ帰ったんだど。
嫁さまが、「とっつあ、あんまり早かったでねえが?
なんにも ごっつおうになんねで帰ってきたのが?」と聞くと、
「おっかあ、おらあ、舅さまに殺されそごなって、逃げできたんだ。
ごっつおうになっとごでねえべ。
舅さまはなあ、手打ちが、半殺しが、皆殺しと言ったんだぞ」
「なんだべ。手打ちっつうのは、手打ちそばのこどで、半殺しは、
ぼだもぢだべし、みな殺しは、うすもぢのごどだべした。」
それを聞いだ、ばが婿はよだれを垂らして、惜しがった、惜しがったと言ったんだと。
チエちゃんは、考えました。
一体、南山とはこの村の何処にあるのだろう?と。
きっと、ずっと、ずっと、南の方角にちがいない。
大人になったら、行けるのかもしれないと。
みなみ山のばか婿 その1は こちら → 第67話 みなみ山のばか婿
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます