以前、通っていた病院では、毎月、顔を合わせていた友人に1年ぶりに出会った。主治医がクリニックを開業して以来、会う機会がなくなったのだが、彼も同じクリニックに転院していたと知った。「同病相憐れむ」わけではないが、お互いに糖尿病という共通の悩みを抱えているので、久しぶりに話し込んだ。
彼は、私より年下だが、心なしか頬がこけ、老けて見えた。HbA1cが6以上の高値状態が続いており、主治医から筋トレをするようにとの指示を受けたとか。「週3回、ジムで有酸素運動をしているのに」とのぼやきが出た。正確な血糖値は、HbA1cで測定するが、その正常値は 4.3~5.8%とされる。私の場合、数年間6以下になることはなかったが、3か月前から5.5~5.7のゾーンで安定している。
一般的には、血糖値が高い人やメタボ対策には、有酸素運動が良いと言われる。異論はないが、最も留意すべきなのは「基礎代謝量を高めること」だ。有酸素運動は、運動をしている間しかエネルギーを消費しないのに比べ、基礎代謝は寝ている間にもエネルギーを消費する。筋肉量を増やせば基礎代謝が増えるから、筋トレの必要性は歴然としている。
筋トレと言ったって、何も器具を使う必要はない。腹筋と腕立て伏せ、欲張るならスクァットも加えて無理のない範囲で実践するように勧めて別れた。一ヶ月後の再会時が楽しみだ。