ロンドン五輪のマラソン出場選手6人が決定した。顔ぶれを見て、納得する人もいれば、そうでない人もいる。原因は、選手選考基準の曖昧さによるのだが、「一発勝負か実績重視か」で常に論を分かつ。
マラソンの元オリンピック代表選手が、「一発勝負にした場合、初マラソンのランナーが上位3位までを占め、代表に選ばれたとして、本番で果たして良い成績を残すかは疑問だ」と発言したが、何とも不思議な論理だ。
過去、優勝の絶対本命と目された選手が入賞出来なかったり、途中棄権したレースは何度もある。レース当日に合わせて計画的に調整を積み、万全の状態で臨んでも、最高のパフォーマンスを発揮出来ないこともある。
オリンピックのマラソンには他の競技のような予選はなく、一発勝負だ。その日の気象条件やレース展開にも左右され、実績のある選手が勝つとは限らないし、また、それがマラソンの魅力でもある。選手選考方法を議論するよりも、選ばれた選手が最高の結果を出すことを願っている。