来年から導入される「NISA」(小額投資非課税制度)が注目を集め、セミナーやNISA女子会等が各地でさかんに開催されている。
すでに300万人以上の人が口座を開設し、年内には1,000万人に達する可能性があるそうで、我が家にも、電話やメールでの勧誘があるが、「お金がない」の一言で門前払いをしている。
さて、NISAは、株式の売却益にかかる税金の軽減措置が今年で終わる代替措置として導入されるものだが、その仕組みとリスクを十分理解しないと、思わぬ損をすることになる。
政府の狙いは、「貯蓄から投資へ」の一点。個人マネーが株式市場に投入されれば、企業の資金調達が容易になり、「事業拡大⇒雇用拡大」となる経済成長戦略の一環であって、儲け話ではない。
それよりも、銀行や郵便局にお金を預けている人は、れっきとした国の株主だとの認識を持って国の事業を注視すべきだ。銀行等の国債購入費は、我々の預貯金なのだから、間接的に国債を買わされていることになる。
話が横道にそれたが、日本のNISA制度は外国の制度と異なり、種々の制約条件があるので、「売り買いで儲けたい」と思う人には、不向きだし、ケースによっては損をする。
何よりも株には運用リスクが付きまとうし、非課税に目を奪われ欲をかくと、手痛い目にあうことを承知しておきたい。