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★経済安全保障(前編):食料

2022-04-19 09:00:59 | 日記・エッセイ・コラム
 「経済安全保障」とは、経済体制や社会生活の安定を維持するために、支障となる脅威を取り除こうとするものだが、何も目新しい概念ではない。

 新型コロナやウクライナ紛争で、物価高が問題視され始めたが、「経済安全保障」の柱の一つにあるサプライチェーンの脆弱性の問題に当てはまる。

 国別の食料自給率では、第1位カナダ264%、2位オーストラリア224%、3位アメリカ130%、4位フランス127%と続き、日本は極端に低く、37%に過ぎない。(農水省2018年度・カロリーベース資料)

 2010年、当時の民主党政権が、2020年までに食料自給率を50%にする目標を立てたが、安倍政権になって、目標値自体を45%に引き下げてしまった。

 その後の農業戦略は、食品を安価で輸入・供給し、高付加価値農産品を輸出して、外貨を稼ぐアベノミクス・スキームを推進したために、外国で不測の事態が発生すれば、結果は明らかだ。